観光地などで写真を撮っていると,どうしても他の人が写り込んでしまうことがあります。風景を撮影していても,電線が入り込んでしまってうーんと困ってしまうこともあります。
もちろん,観光客がたくさんいるということは,その場所が賑わっているということですし,人が写り込んだ写真はそこに活気があることを示しているわけです。けれども写真をSNS等にアップする時に,人の顔がわかるものであれば,公表をためらってしまうこともあります。
また電線や電柱は私たちの生活を支えてくれているものですから,ことさら邪魔者扱いしてはいけないと僕は思っているのですが,それが写り込んでいることで写真が残念になってしまうことがあるのも確かです。
人や電線を消してしまおう
そこで…。人を消してしまいましょう。
とは言っても僕はゴルゴ13ではありませんから,物理的に消すわけにはいきません(あたりまえだ)。Photoshopを使ってソフトウエア上で消すのです。電線も消してしまいましょう。Photoshopで。
方法1:複数の写真を重ねて都合のいいところを使う
そんなわけで,一つめのお題はこちら。さきたま古墳公園の丘を登っていく人がいます。この人を消しちゃいます。
三脚を立ててカメラを固定し,何秒か時間をおいて二枚(以上)撮影しましょう。
注意!観光地によっては三脚の使用が禁止されているところもあります。そういうところではルールに従いましょう。その場合は,このあとに書く「コンテンツに応じる」機能を使うとよいと思います。
こうして撮った複数の写真を,Photoshop上で「レイヤー」として開きます(「ファイル」メニューの中の→「スクリプト」→「ファイルをレイヤーとして読み込み…」から開くファイルを指定します)。すると複数の写真が重なった状態で開かれます。
この状態で,歩いている人を消しゴムツールで消すとあら不思議。下のレイヤーが現れて,あたかも人がいないような写真になります。2枚(以上)の写真のいいとこ取りをするわけですね。
方法2:「コンテンツに応じる」機能を使う
二つめのお題はこちら。木々の向こうに吾妻連峰が見えていたのですが,画面の中央近くに電線が写り込んでいて,ちょっと残念です。そこでこの電線を消しちゃいます。
まず,投げ縄ツールを使って電線を大ざっぱに選択します。そして「編集」メニューから「塗りつぶし…」を選択します。すると図のようなダイアログが出てくるので,「内容」のところで「コンテンツに応じる」を選んでOKボタンを押します。
すると…
じゃん!Photoshopすごい。ぜったい中に魔法使いのおじいさんが住んでるよね。
この「コンテンツに応じる」は観光地で三脚を立てられないときに,一枚撮りした写真で人を消す時にも使えます。
方法3 スタンプツールを使う
方法1,2でうまく行かないときはスタンプツールを使います。スタンプツールを選んで,消したい箇所に「似た感じのところ」をクリックして,その辺りをコピーします。
続いて消したい人の上にカーソルを持って行ってクリックすると…
これで人を消すことができましたね。この方法を根気よく繰り返すと,かなり複雑なところもスッキリ消すことができます。でも手間がかかるので,まず方法1か2を試すのがいいと思います。
おわりに
自分の写真のネタバラシをするようで,書くのは少しためらったのですが,僕は時々こんなこともやっています。
もちろん「写真」なんだから,こういうのは邪道だという人もいるでしょう。でも写真を撮るときに,美しい風景を眺めている他の人を「邪魔だなー」とイライラするよりは,こうやってソフトウエアの上で消せると初めから思って撮影する方がストレスは少ないし,結果的に自分も良いマナーで観光できるのではないかなと思っています。
(なお,僕が使っているPhotoshop のバージョンはCS6です)
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