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【北アルプス】息子14歳と登る白馬岳 (3):白馬の星空

前回の記事「【北アルプス】息子14歳と登る白馬岳 (2):大雪渓を登って白馬の稜線へ」の続きです。

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白馬頂上宿舎のテント場で,僕と息子は20:30頃シュラフに潜り込みました。この日は登山口の猿倉まで夜行バスで来て,その足で雪渓を登ってきたせいか,2人ともすぐに寝てしまったようです。

けれども普段から寝相の悪い息子は大人しく寝るわけではなく,夜中に僕の上に何度か転がってきました。シュラフに入っていてもそれかい!おかげで目が覚めて,時計を見たら午前1時過ぎ。けっこう寝ましたね。テントの換気窓から外を眺めたら…おお,晴れてる!星がきれいじゃないか。

一気に目が覚めて,そわそわしながら赤道儀の準備を始めます。カメラ,赤道儀,リモートレリーズ。カメラには広角レンズを付けます。三脚はテントの外に置いてあります。爆睡している息子を横目にテントの外に出てみると,満天の星空です。南西から北東の空にかけて,天の川がぐるーっとアーチを描いています。これはすごい!

西に傾く夏の天の川

さっそく赤道儀の極軸合わせをします。そして南天の天の川にレンズを向けました。実はこのためにテント場の一番南側にテントを張ったのです。

夜半を過ぎて,天の川は西に傾いています。いて座のスタークラウドはすでに山の影ですが,夏の大三角を貫くはくちょう座付近の天の川が山の稜線から立ち上がっています。赤道儀で追尾しながら露出90秒で撮影し,6枚スタックしました。

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白馬岳頂上宿舎テントサイトにて 西に傾く夏の天の川

3000 m級の稜線の上で見る空は,さすがに澄んでいます。天の川をくっきりと写すことができました。

昇ってくる秋〜冬の天の川

続いて北東の方角にカメラを向けました。早くもぎょしゃ座やおうし座が昇ってきています。アンドロメダ銀河やプレアデス星団(すばる)も輝いています。こちらは理由あって2枚しかスタックしていないのですが,空が良かったので天の川の淡い領域も結構写りました。カリフォルニア星雲も写っています。

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昇ってくるぎょしゃ座,おうし座と秋〜冬の天の川。画面上にアンドロメダ銀河

この写真を撮った頃には早立ちのグループがヘッドランプをつけて歩き始めていました。早い時間帯のうちに不帰キレットを越えるためでしょうか。それともどこかでご来光を見るためでしょうか。

白馬にかかる天の川のアーチ

最後にテント場全体を入れて,白馬岳にかかる天の川のアーチを固定撮影で撮ってパノラマ合成しました。

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テントサイトと白馬岳にかかる天の川のアーチ。右側の黄色いテントが僕たちのおうち

夜が明けたら,ちょうどこのアーチをくぐる方向に歩いて行って,白馬岳の頂上を目指すのです。

息子にもこの星空を見せたいのです

さて,写真を撮っていると3時を回りました。予定より早いですが,この星空を息子にも見せたいので「星がすごいよ」と起こしてみます。すると息子はテントから顔を出し,「わぁー!」と言いながらしばらく空を眺めていました。半分寝ぼけながらでしたが,星のまたたきをちゃんと見ることができたでしょうか。

それにしても素晴らしい星空でした。赤道儀を担ぎ上げたかいもありました。ペルセウス座流星群に属すると思われる流れ星もいくつか飛んでいました。

空が白んできました。カメラを撤収して,僕もテントに戻ります。そしてもう一度シュラフに入って20分くらい温まりました。そしてまたいびきをかいていた息子も起こして,朝のコーヒーを淹れました。

朝ごはんを食べたら,今日は白馬岳の頂上にアタックです!

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