先日,奥多摩バーチャル登山の記事を書いたのですが,その中で登山道わきの石仏の写真を載せました。この写真は最初「なんだかイマイチだなあ」と感じたのですが,思い切ってモノクロにしてみたら何となくしっくりきたものです。
それで「石仏とかお地蔵さんとか,岩岩してるやつの写真は片っ端からモノクロにしたらいいんじゃね?」と思って,3年くらい前に訪ねた秩父・金昌寺 ––石仏がたくさんあることで知られているお寺–– の写真をモノクロにしてみました(一部だけ元の色を残した写真もあります)。
秩父巡礼と金昌寺について
埼玉県の秩父地方には「秩父札所」または「秩父巡礼」と呼ばれる三十四ヶ所のお寺があります。これらは西国三十三ヶ所,坂東三十三ヶ所とともに日本百観音に数えられているとのことです。その全てを回ると約100 kmに達するとのこと。
秩父三十四箇所にはきれいなお寺がいくつもありますが,その中で四番札所・金昌寺は,境内に1300体もの石仏がいらっしゃることで知られているお寺です。
札所4番金昌寺(きんしょうじ)の礫岩層(れきがんそう)と石仏群(せきぶつぐん) | ジオパーク秩父
境内にはいろんな表情の仏様がいて,見ていて楽しいです。ここを訪れたのは3年半くらい前だったでしょうか。12月の寒い日のことでした。
金昌寺につきました
金昌寺につきました。まず手水でお清め。手水には椿の花が一輪浮かんでいました。お寺の方が浮かべたのかな。偶然落ちたんじゃ…ないよね?
お寺の門をくぐると,さっそく石仏群が「よう来なすった」とお出迎え。これはすごいです。
写真をモノクロ化するには?
ところでこれらの写真のモノクロ化ですが,基本的にPhotoshopで「白黒」にして,そのあとトーンカーブでコントラストを調整しました(今回は石の硬さを出そうと思って,コントラストを上げたことが多いです)。
カラーを一部残す場合は,元の写真を複製してレイヤーとした後にモノクロ化し,この画像の一部をレイヤーマスクで透かすことにより,その部分のみ元のカラー画像を見せる方法をとりました。また白黒写真の一部にカラーを残すとその部分の色がきつく感じられることがあるので,「色相・彩度」調整レイヤーで元のカラー画像の彩度を下げたりしています。
「ヒストリーブラシ」機能でも一部だけカラーを残したモノクロ画像は作れますが,そのやり方だと細かい調整が難しいかな?
表情豊かなお地蔵さんたち
さて,金昌寺のお地蔵さんたち(「お地蔵さん」と呼ぶのがふさわしいのかどうか,よくわからないのですが)。様々な表情の仏さまがいらっしゃいます。見ていて面白ーい!
大きな観音様の足元には,その重さを支え続けている力持ちがいます。長い間重さに耐えてきたのが,その表情に伺えます。東欧あたりの重量挙げの選手に,こんな感じの屈強な人がいそうですね。
また笛を吹いている仏さまもいました。僕は篠笛を練習しているので,このお地蔵さんには親しみがわきました (^ ^)
12月のこと,山あいの秩父は寒かったのですが,首にマフラーを巻いているお地蔵さんもいました。紅葉した葉っぱをまとって,オシャレです。てかこのお地蔵さん,イケメンだな。
境内を奥の方に進んでいくと,首のないお地蔵さまがたくさん並んでいたのですが,これは…((((;゚Д゚)) 首が取れたところにリカちゃん人形の顔が乗せてあるお地蔵さんもいたんですが,コワイからやめてー(泣)
慈母観音はマリア様?
金昌寺にはたくさんの石仏がいらっしゃるのですが,その中でも特に注目なのが「慈母観音」です。赤子に授乳している姿はとても優しげで,マリア様を彷彿とさせます。
木像,石像を問わず,こういう仏像は他では見かけたことがありません。とてもユニークな姿だと思います。見ていると,僕も抱っこして欲しくなります (^ ^)
慈母観音の写真だけは,あまりコントラストを上げない方が,優しげでいいかな。
お寺をあとにする頃は,夕日が境内に差し込んでいました。
おまけ:仏ヶ浦の写真もモノクロにしてみました
金昌寺の石仏をモノクロにして遊んでいたら,「そういえば仏ヶ浦の写真も岩岩してたな」と思い出して,やってみました。
ここを訪ねたのは4年くらい前。ゴツゴツした岩とどんよりした空と(梅雨時だったのです)青い海の水が印象に残っています。それで水のところだけカラーで残してみました。
おわりに
というわけで,秩父・金昌寺のお地蔵さまたちに会ってきたときの写真(&仏ヶ浦の写真)を,モノクロ化して遊んでみた話でした。モノクロ化は岩の硬さを表現するのにいいかな,とも思ったのですが,やっぱり写真によりますね。
またいろいろ試してみようと思います。
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