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【奥多摩】三頭山に登ってきました:麦山浮橋(ドラム缶橋)から都民の森へ日帰り縦走

梅雨の晴れ間となった7月2日,木曜日。奥多摩の三頭山に登ってきました。3月はじめに丹沢に行って以来,約四ヶ月ぶりの山登りです。ずっと在宅勤務が続いて,すっかり身体がなまってしまったような気がしますが,イケるかな?

 

はじめは谷川岳に行こうかな?とも思ったんですよ。でも…全国的には県をまたいでの移動がOKになったとはいえ,東京ではここ数日50–60人程度の陽性者が出ています(←7/2 朝の時点での数字です)。うーん,都民の一人としては,まだちょっと自粛しておいたほうがよさそうだな…ということで,都県境をまたがず,奥多摩に行くことにしました(奥多摩町ならいいというわけではないですが)

三頭山について

奥多摩は山が深く,訪れるたびに「ここは本当に東京?」と思ってしまいます。多摩川の源流を小河内ダムがせき止めてできた,奥多摩湖を取り囲むように数多くの山がそびえているのです。

そんな山々のうち,奥多摩湖の南側にそびえる大きな3つの山は,「奥多摩三山」と呼ばれます。西から順に,三頭山 (1531 m),御前山 (1405 m),大岳山 (1267 m)。

三頭山は奥多摩三山の最高峰。頂上部が西峰,中央峰,東峰の3つに分かれているのでこの名があるようです。

御前山〜大岳山は去年の春に縦走しているので,今回はまだ未踏の三頭山(ダジャレじゃないヨ)に行ってみようと思います。

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さて,三頭山の檜原村側中腹には,「都民の森」が整備されています。こちらから登ると楽ですが,今回は奥多摩町側(奥多摩湖畔)から登り,都民の森に抜ける縦走形式で歩くことにします。

奥多摩湖から三頭山へ登る「ヌカザス尾根ルート」は急登が続きますが,この後書くように,ちょっと面白いものがあるのです。

麦山浮橋を渡る

朝,体温36.1 °C。電車で奥多摩に向かいます。今回はいつもの装備に加えてアルコールスプレーと除菌シートを持ちました。平日の早朝なので電車は空いています。奥多摩駅から「小菅の湯」行きのバスに乗りました。

やがてバスは奥多摩湖の北岸に沿って走っていきます。「小河内神社」で下車。目指す三頭山は奥多摩湖の南側にあるので,登るには湖を渡る必要があるのですが…

…じゃん!

麦山浮橋

麦山浮橋

まずはじめに,「麦山浮橋」を渡るのです!

麦山浮橋は湖に浮かべられたフロートで支えられている浮橋です。昔はフロートがドラム缶でできていたので,今でも通称「ドラム缶橋」と呼ばれます (^ ^)

ドラム缶橋説明

奥多摩湖には麦山(220 m),留浦(212 m)の2カ所に浮橋がかかっています。この浮橋は,ダム建設に伴い湖底に水没した対岸との通行路の代替として設置されました。

現在は ポリエチレン・発泡スチロール製の浮子を使用しています。以前はドラム缶の浮子が使用されていました。このことから通称ドラム缶橋と呼ばれています。

(東京都水道局・小河内貯水池管理事務所)

この橋を渡るのを楽しみにしてきました (^ ^)。対岸の山を映す湖面を見ながら,浮橋に向かって降りていきます。そして…

浮橋を渡ります

浮橋を渡ります

いよいよ浮橋を渡っていきます(三脚を立てて自撮りしちゃいました。週末の人が多いときだったらちょっと恥ずかしいですね)。

一歩を踏み出すごとに,橋がユラユラ揺れて面白〜い!特に橋のつなぎ目のところでガッコン!と大きく揺れます。

奥多摩湖の湖面は,梅雨の晴れ間の青空を映して,エメラルドグリーンに澄んでいます。気持ちいい♪ 湖水を覗き込むと,小さな魚もいっぱい。

麦山浮橋の途中から

麦山浮橋の途中から

歩くと橋がユラユラするのが面白くて,他に人がいないのをいいことに,途中何度か行ったり来たりしてニンマリ(子供かっ!w)

スマホで動画も撮ってみました。やっぱりスマホ用のジンバルが欲しくなりますね。

まだ先があるし,ずっとここで遊んでるわけにもいかないので,渡りきって対岸に上がりました。振り返ると…うん,いい眺め。

麦山浮橋を振り返る

麦山浮橋を振り返る

正直これでかなり満足してしまい,「これでもう帰っちゃおうかな?」と思ったのは内緒です(笑)

急登のヌカザス尾根

浮橋を渡って対岸に着くと,一旦車道に出ます。これを右(西側)へ5分くらい歩くと三頭山登山口の看板が現れます。「クマ出没注意」…ということで,熊鈴をザックから出してぶら下げました。

クマ鈴を用意します

クマ出没注意!

登山道に取り付くと,いきなり急登になります。長く続く自宅待機で体力が落ちているだろうから,写真を取りながらゆっくり行こうと思います。

幸い大きな段差はなく,また時々傾斜が緩くなるところもあるので,なまった体でもけっこうイケました。何よりも緑のトンネルが気持ちいい!

ヌカザス尾根は緑のトンネル

ヌカザス尾根は緑のトンネル

ゆっくり登って1時間ほどでイヨ山,少し下って再び急登を1時間弱でヌカザス山。ここで休憩しておにぎりを2個ほおばりました。

ヌカザス山で一休み

ヌカザス山で一休み

ところで奥多摩の山には「サス(指)」と読む名前のついた山が多いのですが(ヌカザス山の他には御前山近くのサスザワ山,七ツ石山近くのアカザス山など),何か由来があるのかな?

三頭山頂上へ向かいます

ヌカザス山からまた少し下り,三たび急登にかかります。横を見るとこんな感じ↓ 登山道の傾斜がきついのがわかるでしょうか。

急登が続きます

急登が続きます

それでも三頭山頂上が近づいてくると傾斜がゆるんできます。そして相変わらず緑のトンネルは素晴らしいです。ミズナラ,トチ,カエデ。秋にはどんぐりがなり,葉っぱが色づくのでしょうね。

緑のトンネル

相変わらず緑のトンネルが素晴らしいです

このあたりでまたスマホを取り出し,歩きながら動画なんぞを (^ ^) 森の中に響くのはハルゼミの声。いやあ,気持ちいいですよ!

高度を上げていくと森はほとんどが広葉樹となり,風雪に耐えた根が張った木が増えてきます。そんな木の根にはたくましさを感じます。

木の根

木の根

また僕のアイコンに似ている木があって親近感を感じ,思わずカメラを向けてしまいました。

大きな木

この木には親近感が (^ ^)

こんな感じでのんびり歩いてきました。そして登山口から休憩込みで4時間,三頭山西峰に到着しました!

三頭山頂上にて

三頭山には3つのピークがありますが,最も眺望が良いのは西峰のようです。周りを眺めてみましょう。湿度が高い梅雨の時期で空気がかすみがちですが,それでも南には大きくフジッサーン! /^o^\

三頭山西峰から富士山

三頭山西峰から富士山

7月に入り,さすがに残雪も少なくなりました。木々の葉が額縁のようです。

そして北の方を見れば,奥多摩湖越しに,雲取山,鷹ノ巣山など石尾根の山々がくっきりと眺められます。何度も歩いた尾根をこうして眺めるのも感慨深いものです。

三頭山西峰から石尾根の山々

三頭山西峰から石尾根の山々

西峰で眺望を楽しみ,おやつを食べたら,中央峰,東峰にもあいさつをしてから下山にかかります。頂上付近の木々にもグッバイ!

三頭山中央峰近くの木々

三頭山中央峰近くの木々

都民の森へ下山します

下山は南東側,都民の森へと向かいます。まず西峰と中央峰の鞍部まで戻り,尾根伝いに10分ほど歩いてムシカリ峠に至ります。ここから沢筋へ下ると,檜原村に入ります。

沢沿いの道

下りは沢沿いの道

時間には余裕があるので,下りも写真を撮りながらのんびりと行くことにします。沢沿いの登山道なので,途中スローシャッターで遊んでみました。

沢沿いの道をゆく

沢沿いの道をゆく

道は何度か沢を渡ります。その度に飛び石伝いに行くのが面白く,また涼しくていい感じです。

檜原側の下りは楽チンです。1時間ほどで「都民の森」の遊歩道に入りました。整備された道を歩くと,道端にはコアジサイが淡いブルーの花を咲かせています。山を越えてきて眺める花は,なんだかしみじみと美しく感じました。

コアジサイ

コアジサイ

そしてさらに下ると,三頭大滝に到着。吊り橋の上に立って,大きな滝を眺めます。山歩きは実質ここまで。ここから先はバス停がある都民の森・森林館まで,ウッドチップの敷かれた道を15分くらいです。

三頭大滝

つり橋から三頭大滝

下山してから

都民の森・森林館に着きました。手と顔を洗ってさっぱりして,16:45発のバスに乗り込みました。バスの中でスマホの機内モードを解除して,家族に「無事下山したよー」のLINEを送信します。その後つづいてネットニュースをチェック。

すると,ムムム…「東京都の新型コロナ感染者が100人を超えた」というニュースが入っています。うーん,なかなか状況は厳しいですね。とりあえず都県境を超えないことにしたのは良かったのかな。

途中,「数馬の湯」で下車すると温泉でひとっ風呂浴びることもできるのですが,このご時世なのでスルーして,うちに帰ってから汗を流すことにします。

 

おわりに

現況は気になることもありますが,やっぱり山歩きは気持ちがいいですね。久しぶりに森の中を歩くことができ,リフレッシュできました。

体力がもつかな?と少し心配もありましたが,ゆっくりしたペースを心がけたこともあって,意外と大丈夫でした。コースが比較的楽だったせいもありますが(特に下り)。

次の山は…状況次第ではありますが,いつ行けるかな?と考えています。

 

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