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ボケの量を定量的に計算してみよう––35 mm F1.8の単焦点レンズと16–70 mm F4のズームレンズの比較を中心に

以前から検討していた,SONYのAPS-C用 標準ズームレンズ,SEL1670Z(16–70 mm, 開放F値4.0)をポチりました。まだ届いていませんが。

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このレンズを購入するにあたっては解像感,色乗り,サイズなどいろいろな点を考慮しましたが,それはまた別の記事で書くとして,今回はボケ量についてどう考えたかについて書きたいと思います。

大きなボケが欲しければ,昨年発売されたF2.8通しのレンズ,SEL1655Gを使えば解決なのですが,いかんせん高価で手が出ません。ちょっと重いし。…だったらF4通しのレンズだとどれくらいボケるだろう?という話です。

現在,標準単焦点レンズとして,SEL35F18(焦点距離35 mm,開放F値1.8)を使っています。このレンズは明るいだけあって,よくボケます。それではこの単焦点レンズに比べて,SEL1670Zのボケはどうでしょうか。単焦点レンズに比べて開放F値が2段ちょっと暗いですが,テレ側ではF4でもそれなりにボケそうですね。

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とはいえ購入の前に,ボケ量を「それなりに」ではなく,ちゃんと評価しておきたいですよね(安い買い物ではないですし)。…というわけで,SEL1670Zのボケ量がSEL35F18と比べてどどの程度なのか,定量的に計算してみました。

登山や旅行に,このレンズ一本だけ持っていってこと足りるだけのボケが得られるでしょうか?

レンズの基本方程式

これから,レンズの基本性質に基づいてボケの量を考えていきます。

レンズの焦点距離をf,レンズから被写体までの距離をD,レンズからピント位置までの距離をLとすると,以下の式が成り立ちます(式1)。

式1

これがレンズの性質を表す基本の式です。

この式を変形して について解くと,以下のようになります(式2)

式2

無限遠の被写体を写すときは 1/D = 0 となるので,L = f ,つまりレンズとセンサーの間隔を焦点距離と同じにすればピントが合うわけですね(図1)。

図1

図1 被写体までの距離が無限遠の時 (D = ∞), レンズ-センサー間の距離をfとすればピントが合う

以下数式が並びますが,簡単な数学ですので,ん?と思った方は手を動かして式をいじってみることをお勧めします。

背景ボケを考えよう

背景ボケの計算式

さて,写野に2つの点X,Yがあって,手前のXを被写体としてピントを合わせることを考えます(図2)。この時,下の図のようにセンサーとレンズの間の距離はLとなります。

背景ボケ

図2 手前の被写体Xにピントを合わせると背景Yから来た光がボケを作ります

一方,遠くの点Yから来た光は,よりレンズに近いところで焦点を結び,センサー上ではCの広がりを持った円形の像(錯乱円)となる…つまりボケます(この場合は背景ボケですね)。また,Cが大きいほど大きくボケる事になります。

ここでYとレンズとの距離をD’, Yから来た光が焦点を結ぶ点とレンズとの距離をL’とすると,レンズの基本性質から

式2'

です(式2’)。

また図2からわかるように,レンズの有効口径をRとすると,錯乱円の直径Cと有効口径Rとの間には,以下の関係があります(式3)。

式3

さて,絞り(F値)をAとすると,A = f/R なので R = f/A。したがって上の式は以下のように書き換えることができます(式4)。

式4
これを変形して,以下の式を得ます(式4’)。

式4’

この式に式2および式2’を代入して整理すると,被写体および背景からカメラまでの距離とボケ量の関係を表す式5が得られます。

式5

式5を見ると,ボケの量Cを大きくするためには

  • を大きくする(焦点距離の長いレンズを使う)
  • を小さくする(絞りを開ける)
  • D' – D を大きくする(被写体と背景を離す)

とよいことがひと目でわかります。

さて,式5には分母と分子に D’ が入っています。この後の計算を簡単にするために,右辺の分母と分子を D’f で割って以下の形にしておきます(式5’)。

式5’

それではいろいろなケースで,具体的に背景がどれくらいボケるのかを見ていきましょう。

どれくらいの背景ボケが得られるのか––ポートレートや記念撮影の場合

 35 mm F1.8のレンズを用いた場合

それでは具体例です。35 mm F1.8のレンズを使い,絞り開放で撮ることを考えてみましょう(僕がα6400で使っている単焦点標準レンズ,SEL35F18を念頭に置いています)。例として被写体が D = 2 mのところにいて,背景が D’ = 10 mのところにあるようなケースを考えます(図3)。ポートレートなどでありそうなシチュエーションですね。

被写体まで2 m, 背景まで10 m

図3 被写体まで2 m, 背景まで10 m(35 mmレンズ)

式5’に f = 35 mm, A = 1.8, D = 2 m (2000 mm), D' = 10 m (10000 mm) を代入してみると,

計算例1

つまり2 mのところにある被写体にピントを合わせると,10 mのところにあるものは,本来点像であるものが,センサー上で0.277 mmの大きさにボケて写るということです。

0.277 mmのボケ量っていかにも小さいように感じるかもしれませんが,APS-Cサイズのセンサーは23.6 x 15.7 mmサイズですから,このボケた像はセンサー長辺の1.2%の大きさを持ちます。これはα6400の場合,直径70.4ピクセルの大きさです。またもしこれをA4の大きさ(長辺297 mm)に引き伸ばしたとすると,ボケの大きさは3.49 mmです。けっこうボケてるでしょ?

2 mの被写体と10 mの背景

2 mの被写体と10 mの背景(35 mm F1.8)ってこんな距離感・ボケ感です

ちなみに同じシチュエーションでF2.8まで絞って撮影した場合,10 mのところにある背景のボケ量は,

計算例2

より0.178 mm,センサー長辺の0.75%(直径45.3ピクセル)となります。

 16-70 mm F4のズームレンズを使ったらどうなる?

それでは16-70 mm F4通しのズームレンズ(SEL1670Z を想定しています)を使った場合,ボケの量はどうなるでしょうか?開放絞り値がF4ですから,焦点距離が35 mm(またはそれ以下)の時は,SEL35F18よりボケにくいのは明らかです。それではもう少しズームして,テレ側で使うとどうでしょうか。

まず50 mm でポートレートを撮った場合を考えてみます。50 mm F4 開放の時,被写体を35 mmで2 m離れて撮った時と同じ大きさで写すには,2 (m) x 50/35 = 2.86 m(2860 mm)離れて撮る必要があります。もともと10 m離れていた背景は10.86 m(10860 mm)のところに来ます(図4)。

焦点距離50 mmで,被写体が同じ大きさに写るように離れる

図4 f = 50 mmで被写体が同じ大きさに写るようにした時(D = 2.86 m)

これらの値を式5’に入れてみましょう。

計算例3

ということで,ボケ量は0.164 mm(直径41.7ピクセル)です。35 mmレンズをF2.8に絞って撮った時のボケ量にまあまあ近いですね(なお圧縮効果によって背景の大きさが変わりますが,この点についてここでは議論しません)。

SEL1570Zテレ端の焦点距離70 mmではどうでしょう。

この時,被写体を先ほどと同じ大きさで写すには,2 (m) x 70/35 = 4 m離れて撮る必要があります。またもともと10 m離れていた背景との距離は12 mとなります(図5)。

焦点距離70 mmで,被写体が同じ大きさに写るように4 m離れる

図5 焦点距離70 mmで,被写体が同じ大きさに写るように4 m離れた時

上記の値を式5’に入れ,ボケ量を計算してみると

計算例4

より,ボケ量は0.208 mm, センサー長辺の0.88%(52.9ピクセル)です。35 mmレンズでF2.8の時とF1.8開放の時の中間くらいのボケが得られることになりますね。

ここまでの計算結果を表にまとめてみましょう(ピクセル単位で表したボケの大きさは,α6400で撮った時の値です)。

 

 ポートレート撮影をした時の背景ボケ

レンズ SEL35F18 SEL1670Z
焦点距離 / mm 35 35 50 70
絞り 1.8 2.8 4 4
被写体までの距離 / m 2.0 2.0 2.86 4.0
背景までの距離 / m 10.0 10.0 10.86 12.0
ボケ量 / mm 0.277 0.178 0.164 0.208
ボケ量 / ピクセル 70.4 45.3 41.7 52.9

 

テーブルフォトや花などの撮影における背景ボケ

 35 mm F1.8のレンズで撮影した場合

次にテーブルの上の料理や近くの花を撮影するような場合を考えてみましょう。距離50 cm (500 mm)のところにピントを合わせた時に,65 cm (650 mm) のところがどの程度ボケるかを計算してみます(図6)。

被写体まで50 cm, 背景まで65 cmの時

図6 被写体までの距離が50 cm, 背景までの距離が65 cmの時

やり方は先ほどと全く同じで,式5’にD = 500, D’ = 650 を入れて計算するだけです。35 mmレンズで絞りF1.8開放の時,

計算例5

ですから,ピント位置から15 cm外れたところは0.337 mm(センサー長辺の1.4%,直径85.7ピクセル)ボケます。近くのものを写すと,距離が少し違うだけで大きくボケるのがわかるかと思います。

ちらし寿司

50 cmのところを撮った時…こんな距離感です

またF2.8に絞ると,同様に計算して,ボケ量は0.217 mm(同0.92%)となります。

 16–70 mm F4のズームレンズを用いた場合

ではズームレンズを使って,近くの料理や花を撮った時はどうでしょうか。まず焦点距離を50 mmにして撮るとどうなるかを計算してみましょう。

35 mmレンズで50 cmのところにあった被写体を50 mmのレンズで同じ大きさに写すには,50 x 50/35 = 71.4 cm離れる必要があります。するともともと65 cmのところにあった背景は65 + (71.4 – 50) = 86.4 cmのところに来ますね(図7)。

50 mmレンズで,被写体の大きさが同じになるように71.4 cmまで離れた時

図7 50 mmレンズで,被写体の大きさが同じになるように71.4 cmまで離れた時

したがってF4開放なら

計算例6

でボケ量は0,163 mm, APS-Cセンサー長辺の0.69%(41.4ピクセル)。35 mm F2.8で撮った時よりも少し小さい程度のボケ量ということになります。これくらいボケが得られるなら,けっこういい感じでしょうか。

それでは焦点距離 50 mmで,被写体からの距離を50cm(500 mm)のまま変えずに撮るとどうなるでしょう(図8)。

50 mmレンズで被写体からの距離50 cm

図8 50 mmレンズで,被写体からの距離50 cmのまま撮った時

こうすると被写体が35 mmレンズを使った時の1.43倍の大きさに写りますが(50/35 = 1.43),例えば山で高山植物をアップで撮る時など,こんな撮り方をする場合があるかもしれません(SEL1670Zの最短撮影距離は35 cmです)。

この場合はD = 500 (mm), 背景までの距離D’ = 650 mmを使って,

計算例7

ボケの量は0.321 mm。センサー長辺の1.36%(81.6ピクセル)です。35 mmレンズF1.8開放で撮った時のボケが0.337 mm, 1.4%でしたから,同じ距離から取れば,50 mm F4でも同等のボケが得られることになります。

しつこいですが,SEL1670Zのテレ端,70 mmで花などを撮った時も計算してみます。35 mmレンズを使って被写体までの距離が50 cm (500 mm)で撮った時と同じ大きさで写すには,70 mmレンズだと100 cm (1000 mm) まで離れる必要があります。こうすると,もともと65 cm離れていた背景までの距離は115cm (1150 mm) となります。

したがって絞りが開放(F4)の時のボケ量は

計算例8

ボケの量は50 mm F4よりわずかに大きく,35 mm F2.8よりはわずかに小さいということになります。

さらにこのレンズのテレ端70 mmで,被写体からの距離が50cm(500 mm)のまま撮った場合(この時被写体は35 mmレンズを使った時の2倍の大きさに写ります),D = 500 (mm), 背景までの距離D’ = 650 mmを式5’に代入して,

計算例9

ボケの量は0.658 mm。センサー長辺の2.8%(167ピクセル)となります。35 mmレンズF1.8開放で撮った時のボケが0.337 mm, 90.3ピクセルでしたから,70 mmで同じ距離から撮れば,F4でもそれ以上にボケるという結果になります。

これらの計算結果を表にまとめると以下のようになります。

 

 近くの花などの撮影をした時の背景ボケ

レンズ SEL35F18 SEL1670Z
焦点距離 / mm 35 35 50 50 70 70
絞り 1.8 2.8 4 4 4 4
被写体までの距離 / cm 50 50 71.4 50 100 50
背景までの距離 / cm 65 65 86.4 65 115 65
ボケ量 / mm 0.337 0.217 0.163 0.321 0.171 0.658
ボケ量 / ピクセル 85.7 55.2 41.4 81.6 43.5 167.3

前ボケの量はどうなる?

前ボケの計算式

次に前ボケについて考えてみましょう。こういうやつです ↓

猫と紫陽花

前ボケ

図9に示すように,被写体Xの手前にZがあって,レンズからX, Zまでの距離をそれぞれDおよびD"とします。Xにピントを合わせた時,レンズからセンサーまでの距離がL, またZから来た光が焦点を結ぶ位置とレンズの間の距離をL"とします。

前ボケ

図9 奥の被写体Xにピントを合わせると前景Zから来た光がボケを作ります

この時,図からわかるように,前ボケの量C’とレンズの有効口径Rとの間に以下のような比例式を書くことができます(式6)。

式6

式6は,レンズの有効口径Rを絞り値Aとレンズの焦点距離fを用いて,以下のように書き換えられます(式7)。

式7

これをC’について整理して,以下の式7’を得ます。

式7’

ここで先ほどと同様に,式7’に式2および式2’を代入して整理すると,被写体までの距離と前ボケの関係を表す式8が得られます。

式8

ここでも計算を簡単にするために,右辺の分母と分子をD”fで割って以下の形にしておきましょう(式8’)

式8’

この式に必要なパラメータを入れると,前ボケの量が得られます。

前ボケの量を計算してみよう

 35 mm F1.8のレンズを用いた時

例として2m離れたところにいる人を撮影するとき,その手前…カメラから70 cmのところにある花を前ボケさせるようなケースを考えます(図10)。

被写体までの距離が2 m,手前70 cmのところの花を前ボケさせる

図10 被写体までの距離が2 m,手前70 cmのところの花を前ボケさせる

35 mm F1.8のレンズを開放で撮る場合,式8’にD=2000 (mm),D” = 700 (mm)を代入して,前ボケの量C’は

計算例10

となり,APS-Cセンサー長辺の2.7%(163ピクセル)のボケということになります。

F2.8に絞って撮った場合は,同様に式8’にA = 2.8を代入して,前ボケの量として0.413 mm(センサー長辺の1.8%,105ピクセル)を得ます。

 16–70 mm F4のズームレンズを用いた時

さて,次にズームレンズの焦点距離を50 mmで使ったとします。この時は35 mmレンズを使った時と同じ大きさに被写体を写すには,2.86 m(2860 mm)離れて撮ることになります。すると手前の花までの距離は156 cm(1560 mm)です(図11)

50 mmレンズで2.86 mまで離れる

図11 50 mmレンズで,被写体が同じ大きさに写るようにD = 2.86 mまで離れた時

この時,絞りをF4開放で撮った場合の前ボケの量は

計算例11

より,0.185 mm(0.78%, 47.0ピクセル)となります。けっこう少なくなりますね。

それでは被写体から2.86 m離れたところから撮影するとして,カメラから70 cm(35 mmレンズを使った時と同じ距離)のところに前ボケさせる花を見つけて撮った場合はどうでしょう(図12)。

前景を70 cmのところに配置

図12 50 mmレンズで被写体を同じ大きさに写し,前景を70 cmのところに配置する

この場合は

50 mmレンズで前ボケさせる花を70 cmのところに配置した場合

ということで,先ほどの35 mm F1.8で撮った時と同等の前ボケが得られることになります。

同様に焦点距離をテレ端の70 mmまでズームして,被写体から4 m離れ(35 mmで撮った時と同じ大きさに写すため),カメラから70 cmのところに前景を配置した場合(図13)は,

焦点距離70 mm, D = 4 m, D" = 70 cm

図13 焦点距離70 mm, 被写体まで4 m,前景まで70 cmの時

計算例12

となり,非常に大きな前ボケ(1.46 mm, 6.2%, 371ピクセル)が得られることがわかります。

前ボケの量を表にまとめると,以下のようになります。

 

焦点距離,被写体までの距離と前ボケの量 

レンズ SEL35F18 SEL1670Z
焦点距離 / mm 35 35 50 50 70
絞り 1.8 2.8 4 4 4
被写体までの距離 / cm 200 200 286 286 400
前景までの距離 / cm 70 70 156 70 70
ボケ量 / mm 0.643 0.413 0.185 0.687 1.46
ボケ量 / ピクセル 163 105 47.0 175 371

以上のように,16–70 mmズームレンズのテレ側を使えば,被写体と前景をうまく配置することにより,開放F値が4でもかなりの量の前ボケが得られることがわかりました。

グラフにしてみよう

もう少しイメージをつかみやすくするために,レンズによってどの程度のボケが得られるかをグラフにしてみましょう。

被写体が一定の大きさに写るように撮った時

図14は被写体が一定の大きさに写るように撮った時,どの程度のボケが得られるかを示したグラフです。横軸はカメラから前景または背景までの距離(単位m),縦軸はセンサー上のボケ量(単位mm)です。ここでブルーの線は35 mm F1.8,オレンジは同F2.8,グリーンは50 mm F4,マゼンタは70 mm F4で撮影した際のボケ量を表しています。またこのグラフには,キットズームレンズSEL1855を焦点距離35 mmで使ったときのボケ量もグレーの線で描きこんであります(このレンズは焦点距離を35 mmにした時,開放F値は4.5です)。

ボケ量の比較1

図14 被写体の大きさを一定にした時のボケ量の比較

この場合図から読み取れるように,背景ボケは35 mm F1.8で撮った時が最も大きくなります。また背景までの距離が10 m前後では,35 mm F2.8, 50 mm F4, そして70 mm F4がほぼ同等のボケを与えることがわかります(いずれの場合でもキットズームSEL1855よりは大きくボケることもわかります)。さらに背景が十分に遠くなると,70 mm F4で撮った場合は35 mm F1.8と35 mm F2.8の中間くらいのボケが得られます。

前ボケは状況によって大きく変化しますが,16–70 mm F4のズームレンズでも被写体と前景との距離をうまく設定すれば,35 mm単焦点レンズに引けを取らない量が得られることがわかります。

これらのことから,登山や旅行にSEL1670Zを持っていった場合,絞り込んでの風景写真のみならず,ある程度背景をぼかした記念写真にも十分に使えると言えるでしょう。

被写体とカメラの距離を一定にした時

次に被写体とカメラとの距離を1 mに固定した場合のボケ量を示した図15を示します(この場合は焦点距離によって被写体の大きさが変化します)。

ボケ量の比較2

図15 被写体からの距離が一定の時のボケ量の比較

意外かもしれませんが,この条件においては,最も大きなボケが得られるのは(前ボケ,背景ボケともに)70 mm F4です。続いて35 mm F1.8と50 mm F4が同じくらい,次に35 mm F2.8。35 mm F4.5(キットレンズ)はやはりボケが小さいですね。

このように16–70 mm F4のレンズでもテレ側を使って対象に寄って撮れば,かなりのボケが得られるので,登山だと高山植物を撮る時などにも重宝しそうです。 

まとめ

以上,主に35 mm F1.8の単焦点レンズ(SEL35F18)と16–70 mm F4通しのズームレンズ(SEL1670Z)の比較を中心にして,ボケ量をレンズの基本性質に基づき半定量的に評価してみました。

今回はこの2本のレンズのボケ量の比較という形で話を進めましたが,考え方は様々なレンズのボケを評価・予測するのに使えると思います。

結論としては,状況にもよりますが,条件をうまく整えれば開放F値4のSEL1670Zでもボケを生かした撮影ができそうです。登山の時などは基本的にこのレンズをつけっぱなしにして運用できそうですね。

というわけで,レンズが届くのが楽しみです。

次回はレンズの焦点距離とボケ量の関係について書こうと思います。…書きました ↓

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