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息子20歳と登る吾妻連峰 –– 爆風で一切経山は断念,吾妻小富士に登りました

一切経山の下り


ゴールデンウィーク中の5月4日。僕も息子も予定がぽっかり空いていました。どこかの山に,一緒に登ろうか。そんな話になりまして。

とはいえ,アルプスはまだ厳しいですね。奥多摩はすごく混みそうだし。

そう思って,福島の山に一緒に行くことにしました。

目指すのは吾妻連峰・一切経山です。山頂に着くと目に飛び込んでくる,五色沼・通称「魔女の瞳」。あのブルーを,息子二十歳に見せたいのです。

魔女の瞳

魔女の瞳 (2023年撮影)。この景色を息子に見せたい!

SCW気象予報によると,4日は午後から晴れそう。魔女の瞳は…ギリ見られるかな?風が強そうなのがちょっと気がかりですね。「天気とくらす」でも強風予報になっています。

浄土平を起点に,吾妻連峰へ

迎えた5月4日。朝6時に東京の自宅を出ました。途中渋滞の東北道を走って,浄土平に着いたのは12:30くらい。途中で休憩して,豚串を食べたりしてたからね…。

登山を開始するには遅い時間ですが,一切経山の往復なら問題ないでしょう。

雪解け水と一切経山

雪解け水と一切経山

手早く身支度をして,歩き始めましょう。一切経山を右手に見ながら,酸ヶ平湿原を進みます。

天気は,時々青空が広がるけど稜線にはガスが流れていますねえ。これは魔女の瞳は厳しいかな…。

またこの辺りの登山道でも,強い風が吹いています。まあ予報通りですね。

歩き始めます

歩き始めます

湿原に設置された木道を辿りながら,山に入って行きます。やがて左手に東吾妻山が現れます。

この辺りから,雪が深くなってきました。

一切経山への登りにかかります

雪に覆われた登山道を進むと,鎌沼方面と一切経山方面との分岐点に差し掛かります。ここは右に進み,一切経山に向かいます。

今年は雪が多いな…!

今年は雪が多いな…!

今年は残雪が多いですね。福島市街地から吾妻連峰を見てもそう思っていましたが。

雪うさぎ

福島市街地から見た吾妻連峰(4月25日撮影)吾妻小富士に「雪うさぎ」の雪形が見えます

一切経山には2年前のこの時期にも来ましたが,その時にはほぼ夏道が出ていたんですけどね。今年はずっと雪の斜面です。

途中急な斜面もありますが,息子もザクザク登って行きますよ。

一切経山へ向かいます

一切経山へ向かいます

振り返れば ↓ こんな雪原。先行者が下って行きます。

ガスは相変わらず山稜を覆っており,なかなかスカッと晴れては来ないようです。

雪原を歩く

雪原を歩く

風が強くて肌寒いけど,水分補給は大事です。来し方を振り返りながら水を飲む息子二十歳。

振り返ってひと息

振り返ってひと息

上部は爆風!登頂断念

1時間くらい歩いて酸ヶ平避難小屋。ここで一休みします。おやつをいっぱい持ってきてたので,息子と二人でミニ菓子パ。

酸ヶ平避難小屋

酸ヶ平避難小屋

しばらくのんびりしたところで避難小屋を出て,再び歩き始めたんですが…。

下ってきた人と何度かすれ違います。上の方の様子を聞いてみると,みんな口々に「風がやばい」と言いますね。うーむ。

息子二十歳,なおも登ります

息子二十歳,なおも登ります

そして谷筋の雪溪を詰めて行き,尾根状の地形に出た瞬間。

ゴォーーー!

爆風に叩かれました。立ってるのもやっとなくらい。風に持っていかれそうです。

吾妻小富士が見えてきました

撤収します!

これは確かにやばい…。

撤収ですね。頂上がすぐそこに見えていますが,息子も一緒だし,無理はしないでおきましょう。

がんばって登っても,ガスで魔女の瞳は見えなそうだし。

 

浄土平へ下ります

そう決めたらスタコラサッサ。浄土平へ向かって下ります。

春先の雪山は,下りが楽です。足をどこに置くか考えないでザクザク行けるからね。

吾妻小富士に向かって下ります

吾妻小富士に向かって下ります

息子も快調に下って行きます。行手には,吾妻小富士が夕照を受けて光っています。

光に向かって歩むのだぞ。

酸ヶ平湿原が眼下に近づいてきます。斜面が急なところもありますが,慎重にいけば問題はありません(チェーンアイゼンを持ってきていましたが,結局使うことはありませんでした)。

急なところは慎重に…向こうに東吾妻山

急なところは慎重に…向こうに東吾妻山

かなり下ってきました。この場所でも風は相変わらず強いですが,雲が流れ吾妻小富士に光が差しています。

雲流れ,吾妻小富士光る

雲流れ,吾妻小富士光る

雪溪の窪みには,雪解け水が光っています。春よ春よ山の春よ。…晴れた日なら,水が青空を映してもっときれいなんでしょうけど。

雪解け水も光ります

雪解け水も光ります

再び下りてきた酸ヶ平湿原では,木道が雪に埋まっているところもありますが,一切経山の噴気孔に近寄らないことだけ気をつければ問題ありません(火山ガスが出ているからね)。

浄土平までもう少し。さっきまで見下ろしていた吾妻小富士の外輪が,見上げる位置になってきました。

吾妻小富士の外輪がくっきり

吾妻小富士の外輪がくっきり

そして引き返してから1時間。浄土平に到着です。ビジターセンターに入ってちょっと休憩しますかね。

浄土平の詳しいwebサイトはこちら↓

www.f-kankou.jp

吾妻小富士に登ります

さて,ひと休みしたところで車で福島市内へ下ろうかと思ってたんですけどね。ここで「吾妻小富士に登っていかない?」と息子の提案。

いいねー。時間が押してるけど登ってこようか。

この時期,磐梯吾妻スカイラインは17時でゲートが閉まります。でも外輪の往復なら15分くらいで行ってこれるし,大丈夫でしょう。

吾妻小富士の登りから一切経方面

吾妻小富士の登りから一切経方面

浄土平から登って行きますよ。みるみるうちに視界が開け,一切経山方面の山肌が眼下に広がります。これはいい眺め!

そして程なくして外輪に到着です!ここも結構風が強いな (^ ^;)。

吾妻小富士の外輪に到着

吾妻小富士の外輪に到着

外輪に立つと,眼前に吾妻小富士のお鉢が展開します。

「小富士」という名前で,雪うさぎの雪形を有する可愛らしいイメージの山ですが,この眺めは雄大。アースを感じさせてくれますなあ。

吾妻小富士のお鉢

吾妻小富士のお鉢

外輪から眺める一切経山方面。こちら側は荒涼とした姿です。頂上に立つと,魔女の瞳の瑞々しい世界が広がっているなんて信じられない!

浄土平と一切経山

浄土平と一切経山

お鉢めぐりもしたいところだけど,時間が押しているので無理ですね。

というわけで,ふたたび浄土平まで,駆けるように下ります。

 

おわりに

着替えなどして,浄土平の駐車場を出発したのが16時15分くらい。磐梯吾妻スカイラインのゲートが閉じる時間には,十分に間に合いますね (^◡^)。

高湯温泉の日帰り入浴施設「あったか湯」で冷えた体を温め,再び渋滞の東北道を運転して帰りました。そんなに歩かなかったから,一番疲れたのは,東京-福島の往復だったでしょうかね。

www.takayuonsen.jp

「息子に魔女の瞳を見せる」ことは叶わなかったけど,2人で山の空気を味わうことができたし,息子も「気持ちよかったわ」と言っているのでヨシ!とします。

吾妻小富士での眺めも良かったしね。

登山記録

2025年5月4日

浄土平出発 (12:45) – 酸ヶ平避難小屋 (13:35–13:50) – 登高断念,引き返す (14:05) – 浄土平 (15:05 –15:20) – 吾妻小富士 (15:35–15:45) – 浄土平 (15:55)

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