秋たけなわ。もみじの葉っぱも色づいてきました。紅葉の道を歩きたいですね。
というわけで,福島県の真ん中にある街・本宮市の「蛇の鼻(じゃのはな)」の庭園に行ってきました。
花と歴史の郷・蛇の鼻(じゃのはな)について
蛇の鼻は福島県本宮市にある広い庭園です。春の桜・藤,初夏の睡蓮・紫陽花,そして秋の紅葉,四季折々美しい場所のようです。去年からツイッターのフォロワーさんにおすすめされていたのですが,訪ねたのは今回が初めてになりました。
「蛇の鼻」とは何やらいわくありげな,不思議な名前ですが,こんな由来があるようです。
平安後期に起こった大乱、前九年の役で源義家がこの地で交戦し、その際四方の敵に放った矢が 花の様に見えた事から、「矢ノ花」と呼ばれる様になった。その後、玉井村(現大玉村)と本宮町(現本宮市)に分割された際、 玉井には「矢ノ花」と言う地名が残ったが、本宮ではその地名と区別する上で、大名倉山に伝わる 大蛇伝説の「蛇」からとって、初めは「蛇ノ花」と呼ばれていたが、後世になって山が切れて盆地に落ち込む場所を 「鼻」と呼ぶ事から、今日の「蛇ノ鼻」になったと言う。
(公式サイトより)
さて先週の金曜日。本宮駅に降り立ったあと,タクシーにお世話になって,10分くらいで蛇の鼻につきました(タクシー代は1,150円でした)。開園時間ちょうど,ほぼ一番乗りです。入園料は700円ですが,入園券を提示すれば向こう1年間何度でも入れるとのことです。これはラッキー (^◡^)
紅葉の庭園に入ります
門をくぐって入園すると,目に飛び込んでくるのが擂鉢池です。折しも快晴・無風。池の水面は,色づいた木々を鏡のように映しています。ひゃあー,テンションが上がります!
それではさっそく擂鉢池を巡ってみましょう。朝の光の中で,色づいたもみじの葉がきれいです。背景が池の水面になるのもいい感じです。
楓の木は池に沿ってたくさん植えられています。ちょうど紅葉の最盛期に当たったようです。天気は最高,空気はひんやり。とても気持ちがいいです。
もみじの絨毯を歩く
もみじは枝を池の上へと広げています。日本的な雰囲気です。赤い葉っぱが朝日に照らされてとてもきれい…これは語彙を失っていまいますね。
池をめぐる道にはもみじがつもり,赤い絨毯のようになっています。題して「紅い道」。これはたまらん。
園内に足を踏み入れた時はテンションが上がっていたのですが,落ち葉を踏みながらこんな道を歩いていると,だんだん気持ちが静かになってきます。園内には小さなボリュームで穏やかなBGMが流れています。本当にいい雰囲気です。
池に映るもみじ
道は擂鉢池をぐるっと半周します。相変わらず水面は波一つなく,鏡のようです。その池に映り込むもみじ。
池の中に,もう一つ空があるみたい。睡蓮の葉っぱがたくさん浮かんでいるところを見ると,初夏の池もきれいでしょうね。
木の根元に色づいた葉が散っていて,光と陰に浮かび上がる感じもいいですね。睡蓮の葉っぱの上にももみじがいっぱい (^◡^)。
また池に半分沈んでいる木の幹もあり,その上に葉っぱが積もっているのも風情があります。秋っぽい。
楓の巨木「秋の女王」
やがて遊歩道は池を離れて山の方へ登ってゆきます。すると現れたのが「秋の女王」と名付けられた巨木。幹の周囲は2 m,園内で一番大きな楓の木なんだそうです。太い幹から大きく枝を広げ,その葉は緑,黄色,そして赤。様々な色に染まって見事です。
超広角レンズで撮りましたが,それでも広げた枝が入りきりません。この存在感はすごいです。何かを語っているみたい。
こんな巨木にはとても惹かれます。
落ち葉の道を歩く
楓の巨木を過ぎると,道はいっそう静かな雰囲気になりました。ザクザクと落ち葉を踏む足音が気持ちいいです。
紅葉した森を歩く人が絵になります。
自分の足元を見ればこんな感じ。こんなところを歩けるうれしさよ。
やがて道は,本宮市街地を望むことができる,高台のバラ園に出ます。坂道を下って池の畔に戻ることにしましょう。
蛇の鼻をあとに
また擂鉢池のほとりに戻ってきました。今度は,さっき歩かなかった池の東側を回って庭園の入り口に向かいます。
途中,もみじの葉っぱを頭に乗せた,ちょっと可愛らしい灯篭がありました。妖精の家みたいです (^ ^)
帰りは,本宮駅まで歩くことにします。スマホの地図を見ながらなるべく近道を歩くようにしたら,30分くらいで着きました。近いですね!
途中で振り返ると,安達太良山が間近に見えたのもうれしかったです。
おわりに
静かな庭園と見事な紅葉。静かで贅沢な時間を過ごすことができました。こんな庭園が首都圏にあったら,きっと大混雑するんだろうなあとか考えてしまったり。
入場チケットが1年間有効なパスポートとして使えるとのことなので,また来ようと思います。次は藤の花が咲く頃がいいかな。睡蓮の花を見に来るのもいいですね。
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