…スミマセン,タイトルが書きたかっただけです(笑)。
で終わってしまうのも何なので,ちゃんと中身を書きます。
みなさんは「クマガイソウ」という花を知っているでしょうか?
クマガイソウはラン科の植物で,扇形の大きな葉っぱとプックリした袋状の花をつけます。森の中に大きな群落を作って広がることが多いようです。
福島市には松川町の水原地区に「クマガイソウの里」という森があり,開花期間に一般公開されます。
クマガイソウを見に行こう
桜が終わってしばらくした5月上旬。福島にはこの時期にもキレイな花が咲きます。
例年この時期には,よく上野寺にある「祭田の藤」を見に行っていました。ここはすごーく見事な藤棚で,とても見応えがあります。
でもちょうど同じ時期に,もうひとつ気になる花が開花を迎えるんですよね。
それはクマガイソウ。深い森に咲く,ラン科の不思議な植物です。「まぼろしの花」とも呼ばれ,環境省によってレッドリスト・絶滅危惧種に指定されています。
福島市の南部,松川町。ここの山間部の水原地区に,「クマガイソウの里」という自生地があります。
ここのクマガイソウは,普段は保護されていますが開花の時期だけ一般開放されるようです。
「今年はクマガイソウを見に行こう」そう思って,5月10日,早起きして行ってきました。
クマガイソウの里は,1ヶ月前に来た「右輪台山のしだれ桜」からさらに奥に入ったところです。
住所は「福島県福島市松川町字水原狼ヶ森」です。
「狼ヶ森」っていかにも山深そうな地名ですね。やっぱりクマがいそうです(もうええって 笑)。
深い森の中の大群落
山の中に続くクネクネ道を走って,クマガイソウの里に着きました。
駐車場から森の中に続く坂道を登っていきます。けっこう登りますね(汗)。しばらく登るとうっそうとした林の中に,不思議な姿をした直物が大群落を作っているのが見えました。これが噂のクマガイソウ!
これは壮観です!
木々の間を埋め尽くすように,おうぎ型の葉っぱとポッテリとした花が群生しています。薄暗い森に独特な雰囲気がプラスされて,不思議な空間になっています。
クマガイソウをアップで見ると,こんな感じ↑。袋状の変わった花ですが,これでも5枚の花弁からなっているらしい。
ちなみにクマガイソウは,ラン科アツモリソウ属に分類されます。この名前は,膨らんだ形の唇弁を昔の武士が背中に背負った母衣に見立て,源平合戦の熊谷直実と,一ノ谷の戦いで彼に討たれた平敦盛にあてたものなんだそうです。
はえー,面白い。
暗い森に光る電球のよう
薄暗い森にたくさん咲いたクマガイソウ。袋状の花に,背後から光があたります。すると花の中に,ぼんやりとあかりが灯ったみたいになります。
これはまるで,暗い森にの中に光る電球のようです。
びっしりと群落を作ったクマガイソウ一つひとつにあかりが灯るようすは雰囲気がありますね。
扇形の葉っぱは二枚一対になっているので,ぱっと見は大きな丸い一枚に見えます。
その葉っぱのひだもキレイです。
花には紫色の網目状の模様があります。この網目が,光に透けて見えるのもなかなか面白い。
…にしても,面白い形の植物だ。
ちょっと陽が高くなってきたかな?というところで山を下ることにします。
クマガイソウの観察場所は木道になっていて,立入りが制限されているんですが,群落は森のずっと奥まで続いているみたい。
地元の保護活動が身を結んで,クマガイソウがこんなに復活したんですね。よかったよかった。福島の気候も,この植物の生育に適しているのかな?
おわりに
クマガイソウ,正直どんなもんじゃろ?って感じで行ってみたけど,期待以上に良かったです。森の中の大群落は雰囲気がありました。
初めて見る植物。好奇心も刺激されました。
そんでタイトルに戻るとですね…。
こんなシダが茂るような深い森だったけど,クマには会いませんでした(笑)。よかったよかった。
こんなシダの葉がしげる深い森を再び下り,人里に出てホッとしました(笑)。
参考になるサイト
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