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福島県南部桜めぐり––金毘羅桜,昌建寺のしだれ桜,常願寺の願い桜,大方寺のしだれ桜,古舘の桜など【福島の桜2025】

昌建寺のしだれ桜


見事な桜がひしめく福島県。県内の桜を巡るのは,毎年春の楽しみです。今年は天気が読めずハラハラしましたが,それでもいっぱい回ることができました。

前回の「二本松市街地の桜」に続いて,今回は県南部の桜を回った話です。玉川村,泉崎村,天栄村,そして須賀川市の桜です。

玉川村・金毘羅桜

はじめに玉川村の金毘羅桜を訪ねます。

ここはなんと個人宅のお庭で,そこに植っている桜を見学できるように開放しているところ。

金毘羅桜

金毘羅桜

庭にはスイセン,チューリップ,菜の花などが咲き乱れ,艶やかなしだれ桜を彩っています。

これは素晴らしい!すっごくきれいです。

所有される方のご先祖が金毘羅参りをした際に植えた桜

所有される方のご先祖が金毘羅参りをした際に植えた桜

この桜は,所有者さまのご先祖が金毘羅参りをした記念に植樹したものだとか。樹齢は300年です。

実際,桜の根元には金毘羅さまが祀られています。

桜の根元には金毘羅さま

桜の根元には金毘羅さまが祀られています

桜の下に入ると,眩しい陽光と枝垂れた花に包まれます。本当にこの庭は楽園みたい。

光さす桜の下

光さす桜の下

それにしてもすごいお庭です。桜のピンク,スイセンや菜の花の黄色,花桃の紅色,そして空の青。一面の春色!

個人宅のお庭だということにびっくり

個人宅のお庭だということにびっくり

ここを手入れされている所有者さまに,敬意を払わずにはいられません。

庭には休憩できるテーブルも置かれていて,ゆっくり過ごしたくなります。

最後に,スイセンと桜をあらためて一枚。

すごくきれいなところでした

すごくきれいなところでした

とても好きな桜になりました。再訪決定です!(気が早いヨ)

泉崎村・昌建寺のしだれ桜

次は泉崎村・昌建寺に向かいます。このお寺にある枝垂れ桜は,以前から気になっていたところ。

お寺に着くと,この通り。境内の桜が,見事な枝垂れっぷりではないですか。こちらも素晴らしい!

昌建寺のしだれ桜

昌建寺のしだれ桜

それでは石段を登って,境内に上がってみましょう。枝垂れた桜に包まれて,ここは木陰ならぬ花影になっています。

昌建寺境内へ

桜の花が日影を作ります

鐘撞堂を覆い尽くすように,桜がワッサー!と枝垂れます。境内には風が吹き抜け,桜がのれんのように揺れます。あはれ花びら流れ。

しだれ桜と鐘撞堂

しだれ桜と鐘撞堂

陽光に輝く,樹齢230年の枝垂れ桜。素晴らしい春の日です。

あらためてしだれ桜

あらためてしだれ桜

泉崎村・常願寺の願い桜と叶い桜

常願寺は嘉歴3年(1328年)に創建された古いお寺。このお寺に立つしだれ桜の樹齢も,600年に達するといわれています。

常願寺の願い桜とかなえ桜

常願寺の願い桜とかない桜

2本の枝垂れ桜は,お寺の名前にちなんでか,「願い桜」「叶い桜」と呼ばれています。

桜に願いを…なんともロマンティックな名前の桜ですね。

桜に願いを

桜に願いを

背が高い方が願い桜でしょうか。そのしなやかな姿には,いかにも願いをかけたくなりますね。

常願寺が立つ太田川宿は,江戸時代の街道宿。この桜は,当時から旅人を見守ってきたのかもしれません。

 

天栄村・大方寺のしだれ桜

泉崎村をあとにして,天栄村に向かいます。山間部のお寺,大方寺のしだれ桜がお目当てです。

ご対面してみると,スラっとした姿の樹が,天に向かって伸びています。なかなか見事な桜ですねえ。

大方寺のしだれ桜

大方寺のしだれ桜

空には雲が流れ,太陽が見え隠れしています。陽の光が当たると,桜が輝くようです。

山里の静かな春。伸びやかな気持ちになる,心地よい空間ではないですか。

スイセンとしだれ桜

スイセンとしだれ桜

天栄村は中通りと会津地方の間くらいに位置していて,訪れる人は多くないところかもしれませんね。のどかな雰囲気の中,桜は悠然と立って,空に手を伸ばしていました。

ソメイヨシノとしだれ桜

ソメイヨシノとしだれ桜

穴場的な桜…なのかな?ここもとても気に入りました。

須賀川市・古舘の桜

続いて,天栄村から須賀川市に入ります。ここで出会うのが,エドヒガンとしては福島県内で有数の巨木である古舘の桜。

この桜は,南北朝期に築かれたという「古舘跡」の台地状の場所に,どっしりと聳えています。

古舘の桜

古舘の桜

その姿は,素朴なタンポポやホトケノザと,よくマッチしています。

少し近づいて,近くに咲いているソメイヨシノとともに撮ってみましょう。

「無骨」と言っていいくらい力強い樹姿。男性的な桜です。風格がありますなあ。

ソメイヨシノと古舘の桜

ソメイヨシノとともに

桜が立つ台地の端にくると,須賀川市の水田が眼下に広がります。古い時代には,この桜の開花を種蒔きの目安にしていたんでしょうね。

花色は白に近いピンク

花色は白に近いピンク

花色は白に近いピンク。白っぽい色も,この桜が男性的な印象を与えるのに,ひと役買っているのかも。

根元には不動さま

根元には不動さまが祀られています

桜の足元には不動さまが祀られています。このため,この桜は「不動さまの桜」と呼ばれることもあるんだとか。

菜の花とともに

菜の花とともに

菜の花も少しですが咲いていたので,前景に入れて一枚撮ってみました。うーん,ここもすごかった!(語彙)

須賀川市・永泉寺のしだれ桜

続いて旧長沼地区へ入ります。この地に立つ古刹・永泉寺に立つしだれ桜が見事です。

傘のように,枝を四方に広げる大きなしだれ桜。花は濃い紅色です。

永泉寺のしだれ桜

永泉寺のしだれ桜

福島桜番付」にはお寺の桜もいっぱい入っていますが,その中では永泉寺の桜が最上位(小結です)。この姿を見ると,それも納得ですね。

さて,ここで急に空が翳ってきて,雨も降り出しました。あと10分早く着きたかったかも…。

でもこの桜のしっとりとした雰囲気には,雨もまた似合います(負け惜しみ)。

鐘撞堂としだれ桜

鐘撞堂としだれ桜

風も強く吹いてきました。枝垂れた枝が揺れます。

春雨や 風に揺れるは 紅しだれ

… 一句詠んでしまったではないか(笑)。

枝垂れた枝が風に揺れます

枝垂れた枝が風に揺れます

須賀川市・長沼城址公園の桜

永泉寺のすぐ近くに,長沼城址公園があります。通りかかると,ここの桜も見事です。

公園は小学校の裏手にあり,子供たちを満開の桜が見守っているようです。いいですねー。

長沼城址公園の桜と小学校

長沼城址公園の桜と小学校

公園には山道が続いています。この道に沿って,いろんな桜が咲き乱れているようですね。永泉寺の桜を見ている間にこちらも雨模様になっちゃいましたが。

長沼城址公園にて

長沼城址公園にて

天気が安定している時に,永泉寺と合わせてまた来てみたいですね。

須賀川市・妙養寺の弥陀桜

最後に妙養寺の弥陀桜。

ここは花が盛りを過ぎており,天気も良くなくて,うまく写真を撮れなかったのでね。証拠写真を1枚(笑)。

妙養寺の弥陀桜

妙養寺の弥陀桜

お寺は閉まっており,またちょっと荒れている印象を受けました。管理する方が入っていないのかな?

 

おわりに

福島県南部には気になっていた桜がたくさんありました。天気がクルクルと変わって,その合間を縫っての訪問・撮影となりましたが,美しい桜を訪ね歩くことができて満足です (^◡^)。

福島の桜の話,もう少し続きます。

 

(撮影日 2025年4月16日)

 

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