2025年の福島桜めぐりの話,これがラスト。
郡山市・西田町の桜(天神夫婦桜と内出の桜),および郡山中心街に近い開成山公園の桜のお話です。
すこしピークを過ぎてはいましたが,いずれも見応えのある桜でした。
またついでと言ってはなんですが,田村市の是哉寺地蔵桜を見てきた話も書きます。
高柴デコ屋敷の天神夫婦桜
郡山市西田町は,三春町からすこし北に上がったところです。
この町に「高柴デコ屋敷」というところがあります。「デコ」とはこの地方で,張子人形を指す言葉です。
デコ屋敷には伝統的な民芸品・玩具を作る職人さんがいて,三春駒や張子の絵付け体験などができます。
そんな高柴デコ屋敷の裏庭に聳えるのが,天神夫婦桜。樹齢500年のエドヒガンと枝垂れ桜が,夫婦のように並んで立っています。
雄々しいエドヒガンとしなやかな枝垂れ桜。見た目の異なる2本が寄り添っているのが,とても良いなあ。
2本の桜の足元には,天神様が祀られています。
桜は東に開けた丘の斜面に立っており,西田町の里を見守っているようです。
この辺りから三春,さらにその先の中田町にかけては,標高300〜500 mの丘陵地帯が広がっています。のどかな春の山里。気持ちいいですよ。
空の色は穏やかな青。吹き抜ける風はやさしく温かい。実に春らしい1日ですなあ。
さてさて。デコ屋敷の軒先をちょっと覗いてみましょう。縁側には,大小様々な張子や木彫りの人形が並んでいます。
その隣の棚には十二支でしょうかね。
今年は巳年だっけ?ずいぶん可愛らしいヘビですなあ。ちっちゃいだるまさんもかわいい (^◡^)。
今度ゆっくり来て,張子人形の絵付け体験などをしてみたいものです。桜の季節はつい先を急いでしまうけどね。
デコ屋敷の駐車場から振り返ります。左側が天神夫婦桜です。
こんなふうに,この辺りは「銘木」だけじゃなくて,名もなき桜が一面に咲き競っているんです。本当に美しいところですよ。
内出の桜
高柴デコ屋敷からほど近く,車で5分くらいのところに内出の桜があります。
この桜は「ウバヒガン」が突然変異した珍しい品種らしく,郡山市の天然記念物に指定されています。
樹齢は200年,かなりの巨木です。花色は白に近いピンク。ウバヒガン特有の淡い色合いです。
周りを住宅街と森に囲まれているため,撮影のアングルが限られているのが玉に瑕かな。
すこし見頃を過ぎてはいましたが,それでも雄大なスケールが感じられる素晴らしい桜でした。満開の時にまた来たいですね。
開成山公園のソメイヨシノ
場所は郡山市街地に移ります。
郡山市役所の向かい側に「開成山公園」があります。ここは郡山市民の憩いの場所となる広い公園で,大きな池(五十鈴湖)や野外ステージ,野球場などがあります。
この公園に植えられているソメイヨシノは,明治11年(1878年)に植樹された,日本最古級のソメイヨシノであることがわかっています。
見事な枝ぶり。「日本最古」の名に相応しいですね。
ちょうど桜吹雪の頃。風が吹くと花びらがひらひらと舞います。
見てよ,この力強い幹!樹齢〇〇百年の一本桜にも負けない貫禄です。
そしてこの花付きの良さは,ソメイヨシノの特徴ですね。
エドヒガンやしだれの一本桜も素晴らしいけど,ソメイヨシノの桜並木はやっぱり華やかで捨て難いですなあ。
街の真ん中に,こんな風格のある桜並木。郡山市,すごいぞ!
おまけ––田村市・是哉寺地蔵桜
「おまけ」と言っては桜に失礼でしょうが,田村市の是哉寺地蔵桜。この桜もちょっと気になってたんですよね。梅沢の山桜を見たあと,五斗蒔田桜へ向かう途中で,近くを通ったので立ち寄りました。
でもまだほとんど開花していなかったので,その力強い幹をアップで一枚撮っておきました。また来年以降,再訪したいですね。田村市にも見たい桜がたくさんあるので (^◡^)。
おわりに
福島の桜めぐり,今年もいっぱい回ることができて大満足です。いつものことながら桜の二日酔い状態。気がつけば「来年はどこを回ろうかなあ」って,気の早いことを考えています。
いかんいかん,素面に戻らねば(笑)。
撮影
- 天神夫婦桜,内出の桜,是哉寺地蔵桜 2025年4月17日
- 開成山公園の桜 4月18日
こちらも見てね
↓「郡山ブラックラーメンの歴史的検証」とな!?