前記事「神獣ベコたち––会津の郷土玩具,あかべこがパワーアップして登場!【ガチャガチャ】」の続きです。
最近,「神獣ベコたち」に新シリーズが登場しました!
その名も「神獣ベコ・七福神編」。
これが今までに増してかわいくて,コンプリートしちゃいました(笑)。
そもそも七福神てどんな神様?
七福神は,福徳の神として信仰される,七柱。
その七柱は,恵比寿,大黒天,毘沙門天,福禄寿,布袋,寿老人,弁財天。よく宝船に乗った様が描かれていますね。
これらの神様は仏教,道教,ヒンドゥー教,神道などさまざまな信仰が混淆して生まれたものですが,現在ではめでたい存在として広く親しまれています。
それでは紹介します!七福神ベコ!
前置きが長くなりました。それでは七福神ベコを紹介していきましょう!
恵比寿ベコ
恵比寿とは
恵比寿様はイザナギ・イザナミの間に生まれた子供「蛭子」を祀ったものと言われいます。もしくは大国主神の息子である「事代主神」を祀ったものとも。
古くから漁業の神でしたが,時代と共に福の神として「商売繁盛」や「五穀豊穣」をもたらす神となりました。七福神の中で,唯一日本由来の神だとのことです。
恵比寿ベコ
恵比寿ベコも背中に鯛を乗せて,頭巾をかぶっています。これはめで鯛。
頭巾から出たツノと顎髭がキュートです。
きっとベコの動きはゆっくりだけど,背中の鯛はピチピチと勢いよく跳ねてますね!そのコントラストを想像すると,ちょっと可笑しいかも。
大黒天ベコ
大黒天について
日本神話の大国主命がヒンドゥー教の神様と神仏混淆して生まれた神様とのことです。「大黒柱」と称されるように,財福を司る神様で大地を掌握する,農作物の神様とも。
打出の小槌を手にした,七福神のリーダー的存在ですね。
大国主と事代主が親子なので,恵比寿様と並んで描かれることが多いようです。
大黒天ベコ
大黒ベコは背中に米俵を積んでいて,縁起が良いです。俵の上にはネズミがちゅう♪
頭巾を被り,髭を蓄えた顔は恵比寿ベコと親子っぽいです (^◡^)。
ベコはいっぱいお米を運べそうでいいですねー。
ベコが米俵を背負うという状況は実際にあってもおかしくありません。その時に頭巾を被せてあげれば,ベコも神様になれますね。
毘沙門天ベコ
毘沙門天とは
毘沙門天は元々ヒンドゥーの福徳の神様だったようです。これが仏教に取り入れられると「戦いの神」として民衆の信仰を集めるようになりました。別名を多聞天とも。
手には宝塔を持ち,足元には邪鬼を踏みつけた姿で描かれます。
ちなみに「天部」は仏法の守護神としての役割を持ち,毘沙門天や大黒天の他には摩利支天や吉祥天などが知られています。
毘沙門ベコ
鎧に身を固めた毘沙門ベコ。勇ましい姿のはずなんですが,それでもどこかとぼけた表情で,かわいいです。
ベコだから,こういう格好でもゆっくり歩いてきそうなところがいい。戦いになっても,きっとゆっくりですね (^◡^)。
弁財天ベコ
弁財天(弁才天)について
弁財天(弁天様)は七福神の紅一点。音楽や知恵,そして弁才を司る天女です。
元はヒンドゥー教の女神だったものが仏教に取り入れられて誕生したようですね。
また弁財天は「水の神」としての性格も持っていて,水辺に祀られることが多いようです。例えば上野恩賜公園では,不忍池のほとりに弁天堂がありますし,琵琶湖の竹生島にある弁天堂は有名ですね。
弁財天ベコ
弁財天ベコは女の子らしく,髪型も髪飾りもとてもかわいらしい。竜宮城の乙姫様のようです。
この姿,弁天様が水の神でもあることと関係しているのかな?
そして背中に背負った琵琶の造りがリアルで,一見,本当に音を鳴らすことができそうです。ショール(っていうのかな?)が風に靡いてフワッとループを描いているのもうるわしい。
福禄寿ベコ
福禄寿とは
中国・道教の仙人,天南星を祀ったものとも,南極老人星(カノープス)を神格化したものとも言われています。
長寿と福禄をもたらすとされ,長い頭と白くて長い顎髭が特徴。
手には巻物を持って,鶴を伴って描かれることが多いようです。
福禄寿ベコ
ベコの福禄寿も,頭がなが〜い。そして白ひげがなが〜い(笑)。
この姿でなんだか長寿のベコに見えるから不思議です。いつもいっしょにいる鶴は,巻物を抱えて,ベコの背中に乗っています。
鶴を乗せているのは,「鶴は1000年」とも言われる長寿の象徴を連れているということなんでしょうね,きっと。
寿老人ベコ
寿老人について
寿老人は福禄寿と同じく南極老人星の化身で,元々は道教の神様のようです。
この神様は,手に巻物や桃を持って描かれることがあります。桃は長寿の象徴であり,邪気を払う果物とされています。
古事記では,イザナギが桃を投げつけると,黄泉の国から追ってきた雷神を追い払う場面が描かれていますね。
また長寿の象徴である鹿を連れていることも多いようです。
寿老人ベコ
寿老人はお供に鹿を連れているようですが,寿老人ベコは鹿に乗っかられちゃってますね。
ベコに乗って移動する,横着な鹿です(笑)。
それにしても,大黒ベコが米俵を乗せているのは「正しい」と思うんですが,寿老人ベコが鹿を乗せているのはいいのか?とも思ってしまいます(笑)。
布袋ベコ
布袋について
布袋は唐代に,中国で実在したとされる禅僧。その太った体型がおおらかさを感じさせ,愛されています。
背中に大きな袋を抱えており,この袋からいろいろな財を出してくれます。さしずめ東洋版サンタクロースといったところでしょうか。笑門福来,夫婦円満の神様とも。
布袋ベコ
布袋ベコも大きな袋を抱えています。袋には,いい物をいっぱい入れて運ぶことができますね。だってベコだから。
牛の耳は三角だけど,布袋ベコの耳は見事な福耳です。縁起の良さそうな顔相。
そしてよく見るとこのベコ,上半身は肌を出しているんですね(いや,そもそも赤いところはベコの肌じゃないのか?とか布袋ベコは赤いパンツを履いているのか?とかいう疑問もありますが)。さすが布袋尊です!
七福神ベコのガチャガチャは東京(上野)にもあります
ところで神獣ベコに「七福神編」が出たのを知ったのは,Twitterを眺めていた時のことです。
これは欲しい!と思ったけど,次の福島行きまで,ちょっと間が開いていたんですよね…。
そう思って調べてみたら,この七福神ベコのガチャ,なんと東京にもありました!
上野駅構内の「上野ランド」というガシャポンショップです。ガチャガチャの中身は定期的に入れ替わるので,興味のある人はお早めに(笑)。
神獣ベコたち・七福神編のまとめ
福を呼ぶ存在のあかべこ。そのベコが七福神になって,いっそうめでたくなりました。
どのベコも造形がかわいいし,とてもよき。
日本の古い神様がガチャガチャになってみんなを笑顔にするって,今の時代っぽくていいですねえ。
七福神の話,もう一つ続きます。↓こちら
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