2月も下旬を迎えました。
2月といえば梅の花がきれいな季節ですね。今年の冬は寒くて,開花がいつもより遅いようですが。
そしてもう一つ,春の訪れを感じさせるものとして,ウグイスの囀りがありますね,ホーホケキョ♪
古くから,「梅に鶯」と言います。花札でも,2月の札はこれがモチーフでしたっけ。
でも…あれ?
梅の蜜を吸いに来るのはメジロじゃなかったっけ?ウメジロー。
いっぺん,ウグイスとメジロについて整理しておきましょうかね。
ウグイスとメジロ
日本では昔から「梅に鶯」って言いますね。でも梅の蜜を吸いにやってくるのは,鶯ではなくてメジロです。
春の花に抹茶色のメジロはよく似合っていて,いかにも「春がやってきた」という感じがします。花から花へと飛び回るメジロは,春の喜びを全身で表しているようにも見えます。
一方,ウグイスは茂みの中にいることが多く,なかなか姿を見せてくれません。シャイなんでしょうか,写真を撮るのも難しいです。声はすれども姿は見えず。
またその色は,メジロよりも地味な茶色がかった色。でも目元はキリッと凛々しいです。
梅に鶯?
…つまり「梅に鶯」っていうのは間違い?昔の人の勘違い?
花札の「梅」の札も間違いなの?
この点について調べてみると,「梅に鶯」というのは春の美しいものを並べた言葉であって,昔の人がウグイスとメジロを勘違いしたわけではないという話が出てきます。
…そうなのか。
花札に描かれている鳥が緑色(どちらかというとメジロの色)なのは,ちょっと気になりますが。とはいえ,メジロの一番の特徴である,目の周りの白いリングは描かれていないですね。
うぐいす色ってどんな色?
「うぐいす色」というと,抹茶のような緑色を思い浮かべる人が多いかと思います。「うぐいす豆」や「うぐいす餡」もきれいな緑色ですよね。
でも実際のところ,これはウグイスではなくメジロの色ですね。
この辺りにもやっぱり混乱があるようですが,本来の「うぐいす色」は,もう少し茶色がかった地味な色みたいです。こんな色。
あらためてメジロとウグイスを比べてみましょう。
こちらはメジロ。
対して,こちらがウグイス。
メジロの色の方が軽やかな感じがしますが,ウグイスの色も上品でいいですね。
そしてその容姿。メジロは可愛くて,ウグイスは気品があると思います。
「梅に鶯?ウメジロー?」のまとめ
そんなわけで,ウグイスとメジロは混同されることもあるけど,「梅に鶯」というのは昔の人が勘違いしていたわけではないようですね。
そしてどちらも春を告げる,愛すべき野鳥だということで。
そういえば,以前こんなこともあったっけ。
梅の木の下でメジロを眺めていたら,となりにやってきた青年,携帯のカメラでメジロを追いかけながら「すばしっこいですねー。ウグイスですよね?」というので「メジロだよー」と教えてあげた。ひとつ徳を積んだぜ ( -`ᴥ-´)
— Sun太💉💉💉 (@SunSun_fine) February 12, 2015
おわりに
メジロが蜜を吸いに梅の木に集まる頃,葦原ではウグイスが囀りの練習を始めます。早春の頃はまだホーホケキョがへたっぴなウグイスがいて,それもかわいらしく,また春っぽいです。
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