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【福島の桜2024】”桜の横綱” 越代の桜––古殿町にたたずむ森の巨人を訪ねる

越代の桜


桜王国・福島県には「桜番付」なるものが存在し,毎年春に更新されています。

その番付で「横綱」に君臨する桜が3本あります。

1つはもちろん三春滝桜,もう一つは郡山市の紅枝垂地蔵桜。そして残る一つは,古殿町の越代の桜です。

今年の福島桜めぐり,最後に行ってきたのが越代の桜。この桜は林野庁によって「森の巨人百選」にも選定されている巨木です。

森の巨人たち百選:林野庁

古殿町は県南部にあってアプローチがやや大変ですが,今年やっと訪ねることができました。

森の巨人・越代の桜に会いに行く

古殿町は福島県南部,阿武隈山系の標高300–500 mに広がっています。

越代の桜(こしだいの桜)はその森に立つ,ヤマザクラの大木。標高が高いところにあるため開花が遅く,福島の桜の中では最も遅くに花を咲かせます。

越代の桜

越代の桜

4月26日金曜日,古殿町に着いたのは朝早く。

うわ,でかい!さすがに「森の巨人百選」に選ばれただけのことはあります。

前々日の雨と前日の強風の影響もでかなり花が落ちていたけど,それでもまだ見応えがあります。

森の巨人

森の巨人とご対面

三春滝桜のような華やかさはないけど,スケール感では負けていないですね。滝桜は「女王」として,こちらはその通り「巨人」でいいでしょうか。

巨木

でかい!

木の下に立って見上げると,この通り。花笠が視野に収まらないくらいに広がります。

樹齢400年

越代の桜-樹齢400年の巨木です

樹齢400年。阿武隈山地の巨人は,こんな力強い幹から腕を広げて,森に佇んでいます。

朝日を浴びる越代の桜

最近,一本桜の周りに菜の花が植えられているところが増えましたね。色合いがとても良いと思います。

一方ここは,チューリップ畑が整えられています。これはめずらしい。かわいらしいチューリップと野生味溢れる越代の桜。なかなか面白い組み合わせだと思います。

チューリップと山桜

チューリップと山桜

越代の桜は,朝日を浴びて悠然と聳え立っています。あたりには小鳥の声が響くのみ。

桜を見上げる

桜の立つ斜面を見上げる

桜が立っているのは,小高い丘の上。見上げると,桜の大きさと相まって,本当に高いんですよ。

青空と越代の桜

青空と越代の桜

桜の周りの遊歩道を歩きます。

この日は春らしい,ちょっぴり霞んだ青空。阿武隈山地で過ごす,静かな静かな春の朝です。

圧倒的な存在感

圧倒的な存在感

平日の朝早くだったこともあって,他に誰もいません。圧倒的な存在感を示す桜の周りを,何度も何度も歩きます。桜が語りかけてくる声が聞こえてくるようです。

これは立ち去りがたいですねえ。

おわりに

森の奥深く,悠然と聳える越代の桜。

この桜も花を落としつつあり,少しずつ葉が出てきています(ヤマザクラは花期が短く,一気に散ってしまうイメージがあります)。

そしてそれが春の始まりの合図であるかのように,周りの木々に若葉が茂り始めています。

青葉もゆる

山には青葉が萌えはじめています

阿武隈山地にも,いよいよ本格的な春がやってきました。

帰り道,古殿の道を走っていると,キジとかタヌキとかキツネが道路に出てきました。おとぎ話の世界みたいです。…でもタヌキくん,突然車の前に飛び出してくるのはやめてクレメンス。

これで今年の福島の桜めぐりはおしまいかな。とても楽しませてもらいました。大満足です!

 

つけたし:新田の大山桜と岩倉桜も訪ねましたが,花は終わっていました

越代の桜からもう少し奥に入ると,「新田の大山桜」があります。こちらも遅咲きの桜。

足を伸ばしてみたんですが,全然咲いていませんでした。

新田の大山桜

新田の大山桜

つぼみもないし葉っぱも出ていないので,まだこれからなのかな?と思ったんですけどね。どうやらこの桜は,花が終わってもすぐには葉が出てこないみたい。多分咲き終わりということかと思います。

周りのヤマザクラはちらほら咲いていたんですけどね。

また平田村の岩倉桜にも立ち寄ってみましたが,こちらも花は完全に終わっていました。

岩倉桜

岩倉桜(平田村)

桜はすっかり青葉しげれる状態。でも期待以上に立派な樹だったので,来年以降再訪したいと思います。

 

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