巾着田の曼珠沙華
埼玉の日高市に「巾着田」と名付けられた公園があります。蛇行する高麗川(荒川の支流)にぐるっと囲まれた,まさに巾着のような形をしたところです。ここは四季を通じて花がきれいなところですが,中でも特に有名なのが,秋に咲く曼珠沙華(彼岸花)。植えられている彼岸花の数は,なんと五百万株!
巾着田では,毎年9月中旬に「曼珠沙華まつり」が開催され,多くの観光客が訪れます。僕も楽しみにしてきました。
ただ昨年と今年は新型コロナのため,曼珠沙華まつりは中止,人が集まるのを防ぐために曼珠沙華も全て刈り取ってしまうとのことです。普段手入れをしている人たちにとっては,本当に苦渋の決断だったろうな…。心中お察しします。
そんなわけで去年に続いて今年も巾着田の曼珠沙華を見にいくことはできませんが,過去写真をアップして,巾着田の紹介をしたいと思います。来年は見に行けますように!
巾着田へのアクセス
巾着田はここ。駐車場もありますし,JR八高線・高麗川駅からバスで行くこともできます。歩くなら西武池袋線の高麗駅が一番近いのかな?
巾着田を訪ねる
巾着田に初めて行ったのは今から数年前。まだ小学生だった息子と2人で行きました。
「どんなところだろう?」というのが半分,そして「彼岸花ってちょっと怖いよなあ…」というのが半分だったのですが。
ところが…行ってみると,これですよ!
おおおー!あまりの神々しさに衝撃を受けました。「ここは天上界か!」って本気で思いました。息子も「きれーい!」を連発。
これをきっかけに,僕の中で曼珠沙華=彼岸花のイメージがガラッと変わり,その後いろんな彼岸花群生地を尋ねるようになりました。
森に囲まれた曼珠沙華の群生。光と影が美しい。
田んぼのあぜ道に咲く彼岸花もいいけど,これはただただ圧巻です。
曼珠沙華すごいよ曼珠沙華(語彙がなくなっています)。
花の背景をぼかすと,そのボケも真っ赤になるところがまたすごい。
赤の美学
その後も何度か巾着田を訪れましたが,曼珠沙華はただただ赤く,ただただ神々しい。
影の中に浮かび上がる曼珠沙華も雰囲気があります。名付けて「赤と黒の美学」…なんつって。
こんなにひたすら赤い,「赫い」と書きたくなるような花は他にはありません。唯一無二の花ですね。
彼岸花畑の周りは森で仄暗いのに,その場所が輝いているみたいに感じられるのです。
自分にとって,「特別な花」といったら第一に桜でしょうか。そしてその次は曼珠沙華かもしれません。最近はそんなふうに感じています。そしてこの2つの花は,そのイメージが「生命」に強く結びついているような気がするのです。
桜の木には強い生命力を感じるし,曼珠沙華には命の先にある世界を感じるというか…。
おわりに
巾着田は話には聞いてたけど,実際に行ってみたら,すごいインパクトでした。本当にここを訪ねてイメージが変わりました。天上に咲いているかのような神々しい美しさ。
巾着田。今年はコロナ禍で見られないのが残念ですが,来年以降また行けたらと思っています(巾着田は紫陽花やコスモスもきれいです)。
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