涼しくなりました。東北地方では早くも稲刈りが始まったようです,ついこのあいだまで暑い暑いと言っていたのに,季節の移ろいは早いなあ!
僕はといえば,今月から福島の仕事が再開しました。福島は四季を通じて,花が本当にきれいなところです。ちょうど彼岸花が咲く季節。そういえば去年は二本松市の安達ヶ原ふるさと村で彼岸花を見てきたっけ。
今年は…。福島市内の「下鳥渡彼岸花群生地」に行ってみることにしましょう。田んぼのあぜ道に咲く彼岸花を見たいと思います。
下鳥渡彼岸花群生地に向かいます
アクセス
下鳥渡(しもとりわた)の彼岸花群生地は,福島市郊外の田園地帯にあります。
福島市中心部から南西へ車で10分くらい。公共交通機関を使うなら,福島駅東口から「鳥川行き」のバスに乗って「滝の前」で下車,そこから歩いて7,8分です(バス時刻はこちら)。がんばれば南福島駅から歩いていけないこともありません(3 kmくらいです)。
到着…吾妻連峰がきれいです
下鳥渡は福島市街地よりも山の方に行ったところなので,到着すると吾妻連峰をいっそう大きく望むことができます。季節は秋。澄んだ空気の中に彼岸花と吾妻連峰。これはきれいです (^◡^)。
田んぼでは稲刈りの真っ最中。黄金いろに実った田んぼもあれば,刈り入れがすんで稲わらを積み上げたところもあります。そのあぜ道を彩るように 彼岸花。気持ちいい風景です!
ところでこの赤い花は,ほの暗い林の中で咲いているときは神秘的な雰囲気を醸し出し,「曼珠沙華」と呼びたくなります。一方,田んぼのあぜ道に咲いているときは「秋」を感じさせて「彼岸花」と呼ぶのがふさわしいような気がします。
ですのでこの記事では,これ以降一貫して「彼岸花」と書きます。
写真も「神秘的な曼珠沙華」はアンダー気味で撮りたくなるし,「あぜ道の彼岸花」は少し明るめに撮りたくなりますね。
あぜ道を彩る彼岸花
あぜ道では,ちょうど彼岸花が花盛りです。広い田んぼを取り囲むように真っ赤な花。見事な咲きっぷりです。巾着田などの手入れされた曼珠沙華もいいけど,こういう自然な感じの彼岸花群生地もいいですね。
涼しい風と秋の日差しが気持ちいいです。
稲わらモンスターと彼岸花
この辺りの田んぼは,稲刈りが半分くらい終わっている感じ。今日もコンバインで刈り入れ作業が行われています(おつかれさまです)。稲刈りがすでに終わった田んぼには,稲わらが積まれています。その姿は「モリゾー」みたいです。なんとなく,蔵王の「モンスター(樹氷の群れ)」も彷彿とさせます。
稲わらモンスター達をバックに彼岸花。遠くに安達太良山も見えています (^ ^)
それにしても,田んぼのあぜ道で彼岸花といっしょに秋の日差しを浴びていると,のんびり伸び伸び,いい気持ちになってきます。いやあ,いいなあ〜。
モンスター達は今にも動き出しそうです…いや,もしかしたら目を離した隙にちょっと動いているのかも。それを赤い花が見守っているみたいです。
稲わらの積み方は地域によって独特で面白いですね。そういえば,同じ福島でも去年の秋歩いた南福島〜金谷川の間では,三角形に束ねられていたような気が…。
金色の稲穂と彼岸花
まだ稲刈りの住んでいない田んぼもあります。そちらではたわわに実った稲穂がこうべを垂れています。実りの季節!
そんな稲穂を彼岸花が彩る光景もきれいです。秋だなあ。
りんご畑と彼岸花
ところで福島は,全国でも有数の果物王国です。桃の季節は終わったけど,今はブドウの出荷時期。そしてこれから梨,りんごの収穫期を迎えます。
ここ下鳥渡でも,田んぼに隣接してりんご畑がありました。あぜ道の向こうはりんごの木。色づき始めたりんごと彼岸花…ちょっと珍しい組み合わせですが,素敵な「赤の共演」です。
百日紅と彼岸花とお地蔵さん
また田んぼの中に,百日紅の木と彼岸花に囲まれてお墓(かな?)やお地蔵さんが立っている一角があります。これもまた,いかにも日本の里の風景です。
彼岸花に囲まれて微笑むお地蔵さん。うーん優しさを感じてしまいますね。この写真が今回の1番のお気に入りかな。
そんなこんなで写真を撮ったり深呼吸したりしながら歩きました。楽しかったなあ。
おわりに
秋を迎えた福島の田園風景。金色に実った稲穂や刈り入れの後の稲わらモンスターを囲むように咲く彼岸花,そして眼差しを上げれば吾妻連峰。とても穏やかな,「正しい秋」の風景でした。とても癒されました。
福島はいいぞ!
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