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2024年春,福島の桃源郷への旅––花見山と花の谷,生花の里

花見山


「福島に桃源郷あり」こう言ったのは,写真家の秋山庄太郎氏。

福島市郊外にある花見山は,花卉農家の阿部一郎さんによって整備された,訪れる人を魅了する場所です。

毎年暖かくなると,ここには梅,桜,桃,モクレン,レンギョウなどが咲き乱れ,里山が春一色に染まります。

そんな花見山を,今年も歩いてきた記録です。

2024年の花見山

花見山は福島市中心部からバスで15分くらいのところにあります。期間中はマイカー規制がかかるので,バスで行くのが便利です。

花見山へのアクセス
  • 福島駅東口からシャトルバス(往復500円)
  • あぶくま親水公園からシャトルバス(500円)
  • 福島駅東口バス8番乗り場から「渡利南回り」「花見山入り口」下車

福島駅東口からシャトルバスに乗るのが便利ですが,始発は遅めの9時です。あぶくま親水公園発のシャトルバスと渡利南回りの路線バスは7時発です。

花見山に着くと,いきなりこんな景色が出迎えてくれます!

花さまざま,色とりどり

花さまざま,色とりどり

花桃,トウカイザクラ,そして菜の花。まぶしいほどの花々。「百花繚乱」そんな言葉がいきなり頭に浮かびます。

「登山口」

それでは登っていきますか

ここは 花見 "山" というくらいだから,山道を登って花を楽しむことになりますが,道はよく整備されているのでスニーカーでも全く問題ありません。それでは登っていきますか。

道の両側は百花繚乱

道の両側は百花繚乱

もうね,道の両側は最初からこんな眺めですよ。文句なしに美しい景色。ウキウキしてきます!

福島市街地を振り返る

福島市街地を振り返る

山道を少し登って振り返ると,福島市の街並み。町からすぐ近いところに,こんなにきれいな場所があるんです。

写真中央やや上に見えているのは信夫山ですね。

菜の花とトウカイザクラ

菜の花とトウカイザクラ

花の開花時期は年によって違いがありますが,4月第1週なら間違いなく春爛漫の山を歩けるでしょう。

頭の上は花のアーチ

頭の上は花のアーチ

頭のうえは花のトンネル。トウカイザクラがアーチのように,青空に映えています!

花見山の散策コースには「30分コース」,「45分コース」,「60分コース」が用意されていて,時間と体力に合わせて選ぶことができます。でも歩き始めると,みんな「もっともっと!」となって,60分コースに入るみたい(笑)。

吾妻連峰が見えてきます

登っていくと,吾妻連峰が見えてきます

山の頂上へ向かう60分コースを上の方までいくと,花の向こうに冠雪した吾妻連峰が見えてきます。

春の花と雪をかぶった山。美しい風景です。

トウカイジローに遭遇

ところでさっきから木々の間に小鳥たちの声が響いています。特にメジロの「ピチュピチュ♪」という声がそこかしこに。

探してみると…いました!メジロはトウカイザクラの蜜を吸っているようです。

トウカイジロー

トウカイザクラにメジロ

トウカイザクラにメジロ。今日からオマエは「トウカイジロー」だ (^◡^)。

トウカイザクラにメジロ

トウカイジロー

「まーた何でもジローをつければいいと思って…」とメジロくん(笑)。

淡いピンク色のトウカイザクラに止まるメジロもまたよき。とても春っぽい。

それでは山を下ります

頂上のベンチで少し休んだら,下りにかかります。

下りでも,花に囲まれた気持ち良すぎる道が続きます。赤,白,黄色,ピンク。華やかだけどどれも淡い色をたたえていて,いかにも「春ですよ」という景色です。

花の道を下る

花の道を下る

こうやって立ち止まって,スマホであたりの写真を撮る人がいっぱい。うん,そうなるよね,よくわかります!

スマホで写真を撮る人も

スマホで写真を撮る人も

実際どこをどう切り取っても美しいですからね。

春の日差しの下,本当に気持ちの良いウォーキングです。

子供連れからご年配まで,体力に応じて歩けるのも(そしてどのコースをとっても美しいのも)またよし。

花の道

花の道

元のところに戻ってくると,ミツマタが咲いていました。去年もあったっけ。初めて気づいたかも。

ミツマタ

ミツマタ

4月第1週にはまだ開花していなかったソメイヨシノも,翌週訪ねた時にはきれいに開花していました。

ソメイヨシノも咲きました

ソメイヨシノも咲きました

ところでさっきからこっちの山肌に目が奪われます。隣の山の山肌です。

実はこちらは「生花の里」と名付けられていて,2–3年前にコースが整備されて歩けるようになりました。

「生花の里」の山肌

「生花の里」の山肌

この山肌,きれいすぎるでしょ!こっちにものちほど行ってみます。

「花の谷」へ

花見山を下ったところから「花の谷」コースが伸びています。こちらには吾妻連峰を望める気持ちの良いスポットがあります。行ってみましょう。

「花の谷」という名前とは裏腹に,アップダウンの大きなコースを辿ると,こんな場所に出ます。

花の谷から吾妻連峰

花の谷から吾妻連峰

「花の谷」越しに見る吾妻連峰。4月第1週に行った時にはまだ桃の花が咲いていなかったけど,翌週にはちゃんと咲いていました。

桃の花も咲きました

桃の花も咲きました

桃畑と雪をかぶった吾妻連峰。「これぞ福島!」という眺めです。

花の谷は訪れる人が比較的少ないので,ここでのんびり過ごすのは気持ちいいですよ。

 

生花の里へ

それでは次に,おとなりの「生花の里」へ行ってみましょう。

花見山駐車場(バス発着所)の近くに入り口があり,そこから斜面を登っていきます。

道祖神と生花の里

「生花の里」へ向かいます

歩くにつれて,こんな山肌が近づいてくるんですよ。おらワクワクしてくっどー!

山肌アップ

山肌をアップで

様々な花に彩られた道。その中をゆったり気分で登っていきます。急ぐ必要は全然ないですからね。

こちらも標高を上げていくと,花の向こうに吾妻連峰。いやあ,気持ち良すぎでしょう!

生花の里を上がっていくと,吾妻連峰がドーン

生花の里を上がっていくと,吾妻連峰がドーン

そしてここでは,さっきまで山の影になっていた安達太良山も姿を現します。こちらもまだ冠雪中。

安達太良山もきれいです

安達太良山もきれいです

登りついたのは「希望の鐘展望台」。ハートの形にしつらえたリースを通して,吾妻連峰と安達太良山を望むことができます。

素晴らしい眺め!ここは「春の低山トレッキング」としても一級品のコースだと思います。

ハート越しに吾妻連峰

生花の里「希望の鐘展望台」で

生花の里「天空コース」をたどる

4月第2週,再び生花の里へやってきました。今回は,前週行かなかった奥の方「天空コース」を辿ってみます。

生花の里入り口を入ってから右側へ向かいます。行く手はこんな展望。

天空コースに入ります

天空コースに入ります

心がピョンピョンしてくる景色。歩いても歩いても花また花。身体中が春色に染まっていくようです。

「天空コース」の景色

生花の里「天空コース」をたどります

「福島に桃源郷あり」。いやまさに。

前を向いても後ろを振り返っても,右を向いても左を向いても花が満開。ここを桃源郷と言わずして何と言いましょう。

こんな景色が続きます

こんな景色が続きます

ソメイヨシノも開花しました。桜に見守られて,小さな薬師堂も道の脇に佇んでいます。

薬師堂

薬師堂

天空コースを中腹まで進むと「復幸の鐘」があります。福島市街地と吾妻連峰を一望できるところです。鐘を鳴らしてひと休み。涼しい風に吹かれます。

復幸の鐘

復幸の鐘

復幸の鐘から上,道はつづら折れになって続きます。春の日差しの下,登っていくと…

その風景は不意に目の前に現れました。生花の里「千本桜」

千本桜

千本桜

わーっ!思わず声が出ちゃいましたよ。すごーいきれい!

これ,広角でも収まらずに,パノラマ合成して撮ってるんです。視界いっぱいに広がる桜の海。

もう,ここは「東北の吉野」って呼んじゃってもいいですかね。吉野に行ったことはありませんが(汗)。

山道の脇にはカタクリ

山道の脇にはカタクリ

尾根沿いの道の両側にはカタクリの花が咲いています。眼を上げても足元を見ても春爛漫。

福島の街へ下ります

それでは下山です。ミモザ咲く道を,吾妻連峰の雪形「雪兎」を見ながら。

ミモザ咲く道

ミモザ咲く道

下ってくると,吾妻連峰と安達太良山に見守られるように佇む福島の街が広がります。

吾妻・安達太良連峰と福島市街地

吾妻・安達太良連峰と福島市街地

なんて美しい町!福島市自体が桃源郷のように思えてくるではないですか。

 

おわりに

こうして2024年の春も,花見山で花に酔って過ごすことができました。もう何度目かの訪問でしたが,いつ行っても素晴らしいです。

春の福島,いいですよー!みなさんもぜひ一度どうぞ。

 

花見山/生花の里を訪ねた日 2024年4月5日,11日

 

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