小型の防湿庫を買ったという話です。
カメラ&レンズの保管には,今までドライボックスに乾燥剤としてシリカゲルを入れて使っていました。これ ↓ です。
この製品に不満は全然ないのですが,僕のズボラな性格が原因で,最近はこんなことも…
- 定期的にシリカゲルを再生させるのが(オーブントースターで加熱してました)面倒で,たまに失活してもついそのまま放っておくことが…
- ボックスの上側についている蓋を開けてカメラを出し入れするのがちょっと面倒 → 一番よく使うレンズ(最近だと35mmの単焦点)をカメラにつけたまま外に出しっぱなしのことが多くなっきた…
これはアカーン!
まだ梅雨も中盤で,もうしばらくジメジメした季節が続きます。こういうズボラのせいでレンズにカビが生えたりしたら目も当てられません。
そもそもα6400+SEL35F18の組み合わせは軽量・コンパクトで日常的に持ち出しているし,うちの中でも家族や食卓の写真を気軽にとっているので,乾燥剤の状態を気にしつつ頻繁にドライボックスから出し入れするのはなじまない気もします。一度ふたを開けるとドライボックスの中の湿度が上がってしまいますが,乾燥剤がシリカゲルだと湿度が再び下がるのに時間もかかるようだし*1
…こりゃやっぱり防湿庫を調達しなきゃ,だな。
どのサイズにしようかな
はじめに「購入するのは,どのサイズの防湿庫にしようか」ということを考えなければなりません。そこで「防湿庫」でググってみると,よくこんなことが書かれています。
- 大は小を兼ねる。将来的にレンズが増えた時のために,大きめのサイズを買っておいた方がよい
もっともです。その通りだと思います。
その一方で,こんな記事も見つけました。
書いてあるのは要するにこういうことです↓
- 大きな防湿庫は存在感がありすぎる!部屋の中で悪目立ちして可愛くない!
これは…言われてみればすごく説得力があります。落ち着いて自分のうちの中を見渡してみると,でっかい防湿庫を置くのはやっぱりためらわれます。だって大きな防湿庫を置くって,小型の冷蔵庫が一個増えるみたいなものでしょ?
いま使っているドライボックスの容量を調べてみたら,どうやら8 Lらしい。手持ちのレンズはこれで問題なく収まっているから,50 L とか60 Lとかそういうでっかいのは必要なさそうです。
そしてサイズを決めるにあたって決め手になったのが,まるしかさんのこの記事です。
うん,そんなにたくさん機材を持っていない僕は,30 Lくらいで良さそうですね。考えてみると,日帰り登山の時に背負っていくのが30 Lのザックで,これに着替えや食料・水に加えてカメラを入れているわけだから,十分な容量と言えそうです。
買ったのは"MOKUSTO"の防湿庫
具体的にどれにしようか,Amazonでいくつか調べてみました。まるしかさんと同じRe:Cleanのものも良かったのですが,グリーンのLEDが眩しいというのがほんの少しだけ気になります(ライトをoffにできないのかな?)。
それに違うものを買って人柱になるのもいいかということで,MOKUSTOという聞きなれないメーカーのものをポチってみました。これです↓
ペルチェ素子による乾燥ということで,シリカゲルを再生する手間がかからないのがいいですね。一ヶ月数十円程度の電気代がかかりますが。
それにしてもMOKUSTOって,どこの会社なんでしょうね。ググってみたけどわかりませんでしたが…まあいいや。
届きました!さっそく試運転
Amazonで注文すると,次の日には届きました。早っ!大阪からの発送だったようです。物流に携わる方々に感謝です。
届いた箱に "Zhuhai AIPO Electric co. Ltd" と書いてあるところを見ると,中国のメーカーのようですね。箱の「AP-30EX」というところにチェックが入っていますが,これが型番でしょうか。
箱の中には本体と電源コード,そして簡単な取説が入っていました。本体はスチール製ということでしたが,想像していたより軽かったです。さっそくリビングにある棚の上に設置,扉の取っ手を取り付けたあと電源を入れてみました。
手始めに設定湿度を40%にして,どれくらいの速さで湿度が下がるか見てみましょう。最初の湿度は64%でしたが,35分ほどで40%まで下がりました。うん,十分な乾燥速度だと思います。
ところで取説によると,この防湿庫のデジタル湿度計の精度は「±2%」とのことです。使うにあたって,湿度の表示がちゃんとしてるかは確かめておいた方がよさそうです。そこで100均でアナログ湿度計を2個買ってきて中に入れ,防湿庫の表示と比較してみます。100均の湿度計の方も「目安用です」と書かれていますが,2個使えばおおよその評価には十分でしょう。
比較してみた結果,防湿庫の表示が40%の時,100均湿度計Aが41%,100均湿度計Bが40%でした。ということで,防湿庫の湿度表示はおおよそ合っているとみてよさそうです。また防湿庫の湿度センサーは庫内奥のペルチェ素子の近くにある一方,100均の湿度計は扉近くに置いているので,防湿ユニットの近くだけ湿度が低いということもなく,庫内ほぼ全体が乾燥していると考えてよさそうです。
そんなわけで,このまま使っていいだろうと結論づけました。オッケーオッケー。
カメラ,レンズを入れまーす♪
…ってことで,カメラとレンズを入れました。α6400とレンズ5本ですが,余裕で入りました!なんならレンズがあと3本くらい増えても大丈夫そうです(今のところは空いたスペースに予備バッテリーなどを入れています)。湿度設定は,とりあえず38%にしてみました。
追記:安価な防湿庫はダイアルで除湿力を設定するタイプのものが多く,至適な湿度を得るのに手間がかかる場合があるようです。この製品もいわゆる激安品ですが,1%刻みで湿度設定ができるので,その点では「当たり」なのかもしれません。
使い勝手ですが,カメラを使う時にサッと取り出して,サッとしまうことができる。そして乾燥剤の心配をする必要がない。素晴らしいです!もっと早く買うべきだったかな (^ ^;)
サイズ感は,この30 Lでちょうどいいかなと思いました。圧迫感を感じるほど大きくないですし。もしこれに入りきらないほどレンズ等が増える日が来たら…?その時は同じサイズのをもう一つ買って,横に並べればいいかな?と思ったり(大型のもの1つにすると,扉を開けた時に全部の空気が湿ってしまうけど,小さいの2個なら空気が入れ替わるのは半分だけになるという利点もあります)。
プロの方やすでに機材をたくさん持っている人は別ですが,そうでないなら最初からあまり大型の防湿庫を買うのは考えものだなと感じました。こと防湿庫については,「大は小を兼ねない」ですね。
おわりに
あ,大切なことを一つ書き忘れていました。ドライボックスから防湿庫にして良かったこと,もう一つ。それは「防湿庫の中の機材を見てニヤニヤできる」ことです。この防湿庫には内部を照らすLED照明がついているので,中に入れたカメラを照らして,それを眺めながらビールが飲めます(もちろん内部の照明はスイッチでon-offできます)。これだけでも防湿庫を買う価値はありますよ!(笑)
湿度の高い日本の気候は,カメラ・レンズにとっては天敵です。イギリス人の知り合いは「東京の湿気はロンドンよりもひどい。何にでもカビが生えちゃう」と嘆いていました。ドライボックスでも十分とはいえ,防湿庫は手間をかけずに乾燥状態を保てるので,僕のようにズボラなやつには最適です。
これからもカメラを大切にしながら,写真を楽しみたいと思います。これまで使ってきたドライボックスには…赤道儀を入れておくことにしよう。
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*1:仕事柄「速い乾燥剤」はいくつか知っています。五酸化リンやナトリウム-カリウム合金など。でも危険で取り扱いが面倒です