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高速シャッターを切った野鳥写真を DxO PureRaw で処理すると,画質が劇的に改善!––新バージョンのテストもあるよ

DxO PureRawについて

フランスのソフトウェアベンダー,DxOから出ているPureRaw。このソフトはRawファイルのノイズを低減させ,高感度で撮った写真を蘇らせる優れものです。

以前,このソフトを星景写真に適用すると写真のS/N比が改善され,天の川がよりクッキリ浮かび上がるという記事を書きました。

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星景写真はiso感度をあげて撮ることが多いのでノイズとの戦いになるのですが,Pure Rawは高感度で撮影した写真に対して大きな効果を示し,ノイズを劇的に抑えてくれるのです。

星景写真にPureRaw

桜と天の川。PureRawでノイズを低減しています

さて,高感度で撮影する対象はもう一つあります。それは野鳥。

野鳥の動きはすごく速いので,カメラをシャッター速度優先モードにして,高速シャッターを切ることが多くなります(この冬は1/2500 秒を多用しました)。すると必然的にiso感度が上がることになります。その結果,写真にノイズが乗ってきますね。

場合によってはノイズがかなりシビアになります。この記事は,PureRawで処理をすると,野鳥写真の画質が大幅に改善されるという話です。

PureRawの基本的な使い方

PureRawの使い方については,先に書いた星景写真の記事で書いているので,要点だけごく簡単に。

写真を撮って得たRawファイルを,PureRawのアイコンまたはウインドウにドラッグ&ドロップして開きます。続いて「画像を処理」というボタンを押すと,処理方式出力ファイル形式を選択する小ウインドウが開きます。

PureRawウインドウ

PureRawウインドウ

処理方式には,以下の3種類があります。

処理オプション
  • HQ」:「通常の照明条件で撮影された画像に最適」
  • PRIME」:「光量の低い環境で撮影された画像についても優れた効果を発揮する」
  • Deep PRIME」:「ミドルレンジからハイレンジのGPUを必要とする高速処理に対して驚くべき効果を発揮する」

野鳥写真の処理には,Deep PRIMEを使うのが良いようです。

また出力ファイルは Jpeg とDNG が選べます。ここはDNGを選んで,得られたファイルを Lightroom などでRaw現像するのがいいかと思います。

「処理する」ボタンを押してしばし待てば処理おわり。細かいパラメータの設定などはありません。

野鳥写真に DxO PureRaw を適用した結果

悪条件で撮った写真の画質を改善する

例1:アオジの写真

何はともあれ,結果を見てみましょう。一つ目のお題はこれ↓。地面でエサを探すアオジです(PureRawを使って処理した後のものです)。

アオジ

アオジ

この写真は夕方近くなってから,木陰の薄暗いところで撮りました。シャッター速度は1/500 秒に落としているのですが,それでもiso感度は3200に上がり,露出がアンダー気味(現像の際に持ち上げる必要あり)という結構な悪条件。

これを(ノイズ処理などせずに)そのまま現像して等倍に拡大したものが↓これです。

PureRawなし

アオジ:PureRaw なし

背景がノイズでザラザラだし,いろんなところに偽色が出ています。細部も潰れ気味。

これを,PureRaw の「Deep PRIME」で処理してから,同じ条件で現像したものが↓これです。

PureRawあり

アオジ:PureRaw あり

なんということでしょう!輝度ノイズが減って背景が滑らかになりました。それだけでなく,偽色が減ってアオジの顔の色がすっきり出てきました。またアオジの羽毛がよりクッキリしてきたように思います。

PureRaw で処理したものと処理していないものを重ねて比較してみましょう。中央のバーを左右に動かすと比較することができます(左が処理前,右が処理後)。

 

例2:ヤマガラの写真
PureRawで処理するとザラザラ感がなくなるだけではなくて,写真の精彩さがアップする例は,次のヤマガラの写真にも見ることができます。全体はこれ。

ヤマガラ

ヤマガラ
これを撮ったのはよく晴れた日でしたが,ヤマガラに出会ったのは木立の中の日陰。動きが速いヤマガラを撮るために,シャッター速度1/2000 秒,iso 3200 です。
この場合もiso感度が上がっているのでノイジーです。そのまま現像したものを,等倍で見るとこれ↓

PureRawなし

ヤマガラ等倍,PureRawなし

これを PureRaw の Deep PRIME で処理したのちに現像すると,こうなります。

PureRawあり

ヤマガラ等倍,PureRawあり

なんということでしょう!(2回目)

背景の輝度ノイズ,カラーノイズが消えただけでなく,ヤマガラの羽の描写がグッと精細になっています。どういう仕組みなんだろう…。

再び比較スライダーで比べてみます。左がPureRaw適用前,右が適用後。

 

以前,星景写真にこのソフトを適用した記事で,「1〜2段分ノイズが低減されるようだ」と書いたけど,それ以上の効果があるように感じます!

晴れた日の写真も処理してみます

晴れた日に撮った写真は,PureRawaで処理するとどれくらい変わるでしょう。

お題は↓これです。メジロが飛び立つところ。よく晴れた日の日なたですが,飛ぶメジロの動きを止めて撮るためにシャッター速度を1/2500秒にしたところ,iso感度は1000まで上がっています。

飛び立つメジロ

飛び立つメジロ

PureRaw処理なしに現像したものがこちら。

飛び立つメジロ:PureRawなし

対して,PureRawで処理したものがこちらです。

PureRawあり

飛び立つメジロ:PureRawあり

「iso 1000 くらいだったら,PureRawなしでもまあまあ見られるかな?」と思ったけど,処理してみるとやっぱりPureRawを通した写真の方がずっときれいですね。 一応,これも比較スライダーをつけて重ねてみます。左がPureRawなし,右がPureRawあり。

 

まとめ

以上のように,高速シャッターを使う野鳥写真はどうしてもiso感度が上がりノイズが乗ってしまうけど,PureRawを使うことで得られた写真が”蘇る”ことがよくわかります。

僕は特に APS-C センサーのカメラ(α6400)を使っているので,高感度画質に弱点を抱えていますが,これなら十分に戦えるな!と実感しているところです。

 

PureRawがバージョンアップしたので試してみました

ところで,これまで使ってきたPureRawは ver 1.5 です。"Deep PRIME"はかなり重い処理で,冒頭のアオジの写真で完了までに4分06秒かかりました。

そんな中,PureRawのver 2が公開されました。新しいバージョンは処理の高速化(Mac版の場合,特にApple Siliconで速くなるようです)やLightroomのプラグインとして使用できる機能の追加などが目玉とのこと。30日間のフリートライアルもあるので,早速ダウンロードしてみました。

このバージョンで同じアオジの写真を処理してみたところ,かかった時間は4分7秒。これまでのバージョンと特に変わりはありませんでした。これは使っているマシンが,古いMacBook Airだからでしょうか。Apple SiliconのMacだと大幅に高速化されているかもしれないので,この辺りは今後検討したいと思います。

Rawファイル最適化の効果がさらに改善されたかについても,これから詳しく検討してみたいと思います。

 

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