12月中旬になると,毎年天気が気になります。3大流星群の一つ,ふたご座流星群が極大を迎えるからです。
毎年安定して,1時間に数十個の流れ星を降らせる流星群。極大日が近づくとソワソワします。
今年は極大日(12月14日)に月明りがあって,あまり良い条件ではありません。それに仕事の都合で,空の暗いところに出かける時間もありません。
うん,仕方がないですね。自宅のベランダでお気軽撮影をしよう (^◡^)
もちろん赤道儀も動かさず,カメラを放っておく固定撮影です。
カメラをベランダにセットして放置します
12月14日水曜日。仕事から帰ったらさっそくベランダに三脚を立てて,カメラをセットします。上の階のベランダで視界が一部遮られるので,超広角レンズは使えません。標準ズームの広角端,16 mm(フルサイズ換算24 mm)で撮影しましょうか。
まずテスト撮影して撮影条件を決めます。東京都内なので空が明るく,すぐに白飛びしてしまいます。だからあまり長い露光時間は取れません。絞りもあまり開けられないですね。
結局,ss 10秒,絞り F5.6,iso 800 で,インターバルタイマーを使って連続撮影することに決定。
この設定だと一瞬で流れては消えてゆく流星の光を十分に捉えられませんが,チョー明るい流れ星が流れれば,なんとか写し取ることができるでしょう。
ベランダ固定撮影なので,カメラを設置したら後は楽ちんです。自分は暖かい部屋でビールでも飲んでいればOK(笑)。
第1弾,72分間で1個の流れ星が写りました
第一弾,20:23 から 21:35 まで,72分間の連続撮影です。
撮影終了後,得られた写真をPCに取り込んで比較明合成しました。
写っているのは南東方面の空,冬の星座が昇ってくるところです。オリオン座がどこにあるかわかるかな?画面上の明るい星は火星です。
さてさて。この写真に1個だけ流れ星が写っているのがわかるでしょうか。印をつけてみましょうか。
これでも分かりにくいですね。
流れ星が写ったカットを,比較明合成せずに,星を強調処理したものがこれ(トリミングもしてあります)。
うさぎ座からはと座にかけて流れていますね(シャッターの切り替わりのところで流れたのか,「流れ始め」の部分が切れているようにも見えますが)。輻射点の方向から,ふたご群の流星ということで良さそうです。
第2弾,17分間で2個の流れ星をゲット
第2弾は 21:39 から 21:56 まで,17分間の撮影。短い時間でしたが,今度は2個の流れ星を捉えることができました。
比較明合成したものがこれです。
さて,やっぱり流れ星がどこか分かりにくいですね。これも印をつけてみましょう。
やっぱり分かりにくいでしょうか。
これも流れ星が写ったカットだけ取り出して,星を強調してみます。1つ目はこれ。
ちょうど双子の足元に流れた流星ですね。
もう一つはこちら。
画面右端,流れているのは くじら座あたりでしょうか。これも輻射点の方向から見て,ふたご群の流星だと思われます。
空に雲がかかってきたので,この辺りで撮影は終了。
2022年ふたご座流星群のまとめ
そんなわけで,自分はリビングでぬくぬくしながらのお気楽撮影でしたが,3個の流れ星をゲットできました。全然写らなくても仕方がない,ダメもとで撮ってみたけど,3個写ったのでオッケーです。
来年はふたご群の極大日が新月期に重なっており,条件が良さそうです。都合があれば空の暗いところでちゃんと観測したいけど,寒いんだよなあ…。
赤道儀を回して輻射点がわかるようにすると,ちゃんと「観測した」って感じがするんですけどね(↓これは2018年のふたご群。赤道儀を回して撮ったものです)。
来年どうするかは来年考えることにしよう。天気もどうなるかわからないしね。
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