前記事「会津さざえ堂」の続きです。
会津地方について
福島県は東西に長く,海岸沿いの「浜通り」,阿武隈川沿いの「中通り」,そして県境を挟んで新潟県と接する「会津」に分かれています。このうち会津は,戊辰戦争時における白虎隊の悲劇などの歴史を秘めた場所であり,冬の降雪量が特に多いところでもあります。
会津の美味しいもの
会津は何と言っても野菜が美味しいです!サンサンと降り注ぐ太陽の光と,飯豊連峰(福島県・山形県・新潟県にまたがる,万年雪をまとった長大な山脈です)の雪解け水で育った野菜は,「これが普段食べている野菜と同じものなの!?」とおもわず驚嘆の声を上げてしまうような美味しさ。
僕は以前,旧高郷村(現在は喜多方市の一部に編入されました)に毎夏通っていた時期があるのですが,お世話になっていた民宿で「いま畑でもいできました」という野菜を食べたらびっくり!海産物は新鮮なものが美味しいのはもちろん知っていましたが,野菜も新鮮なものはこんなに違うんだ!と感動したのです(ナスの炒め物とトマトを切っただけのものをお代わりしまくっていたら,民宿の親父さんに「オマエら,よく飽きないなw」と笑われたものです)。
それから会津のグルメで語らないわけにいかないのが馬刺しです。馬刺しは熊本が有名ですが,会津の馬刺しも美味しいです。海から遠い会津ですが,戊辰戦争の前後,傷ついた人や病気になった人に体力をつけるために,医者の松本良順がタンパク源として提唱したのがその始まりとされています。にんにく味噌をつけて食べる馬刺しは美味しい!(^ ^)
そして,最近の会津グルメで語らないわけにいかないのが,ソースカツ丼です。甘辛のタレで食べるカツ丼はお腹にガッツリ♪
もう一つ,会津に行ったらぜひ食べたいのは喜多方ラーメン。蔵の街・喜多方に行くと,蔵の形をした建物が並ぶ通りに沿って,ラーメン屋さんが立ち並んでいて,どの店に入ろうか目移りしてしまいます。喜多方ラーメンは縮れ麺で澄んだ鶏ガラスープが特徴。美味しいですよ!
会津に行くには
会津地方に行くにはいくつかの方法がありますが,中通りの郡山市から国道49号線(または磐越西線)で西に向かうのがメジャーなルートの一つです。このルートを通って会津地方に入ると,視界に大きく飛び込んでくるのが会津磐梯山です。そしてもうしばらく走ると,猪苗代湖がキラキラ光っているのが見えてきます。
先々週,会津若松市の東山温泉に泊まった次の日,猪苗代湖畔に行って磐梯山を眺めてきました。3月。猪苗代湖にはシベリアへの北帰行を控えた白鳥さんたちがいます。
東山温泉をあとに
今回は,会津若松市・東山温泉に泊まって翌日猪苗代湖へ向かいました。会津磐梯山のふところにある温泉にいたのですから,朝風呂は欠かせません。
はぁ〜 会津磐梯山は〜 宝の山よ〜♪
小原庄助さん なぜ身上つぶした
朝寝 朝酒 朝湯が大好きで
それで 身上つぶした
はぁ もっともだ〜ぁもっともだ♪
流石に朝酒はしませんでしたが (^ ^;)
この民謡「会津磐梯山」に出てくる小原庄助さんですが,誰がモデルとなっているのかははっきりしないそうです。この地方の名家の人とか,そういう話が残ってるのかと思っていましたが,ちょっと意外です。
ま,気分だけでも庄助さんになって,いい気分で東山温泉を後にします。料理も美味しかったし,お湯も良かったし,いい温泉だったよー。
宿の前には豊かな雪解け水が流れていて,清冽な風景でした。
さて,猪苗代湖に向かいます。途中,遠くに飯豊連峰が見える場所があって,おもわず車を止めて写真を一枚撮りました。
猪苗代湖の白鳥さん
猪苗代湖に到着しました。春の日差しに照らされた湖畔は明るいです!湖水は空を写して,青く澄んでいます。そして北帰行を控えた白鳥さんたちが,早春の日差しを浴びて気持ちよさそうです。
おお,また白鳥さんたちに会えてうれしい (^◡^) 今年は1月に岩手で,2月の福島の阿武隈川で白鳥に会いましたが,その時に比べると日差しがずいぶん柔らかくなっているせいか,白鳥たちもずいぶんリラックスしているように見えます。真冬だと,寒さに「耐えている」ように見えましたが。
ここの白鳥はずいぶん人懐っこくて,岸辺までやってきます。餌をあげる人がかなりいるようです。シベリアに帰ったあと,ちゃんと食べ物を獲ることができるか少し心配になりますが…。
白鳥のいる水辺には,たいてい鴨も一緒にいます。ここではカモ君たちも近くまでやってきてはクワックワッと鳴いています。かわいい。
空を見上げるとトンビも飛んでいます。青空をバックに,気持ちよさそうですねえ。
そして湖畔から見上げると,磐梯山の姿を大きく望むことができます。こちらから見ると,円錐形の端正な山容。
雪をまとった山が白く輝く姿は,やっぱりいいですね。
野口英世記念館
猪苗代湖畔には野口英世記念館もあります。医師・細菌学者で黄熱病の研究で大きな功績を挙げ,千円札の肖像にもなっている野口博士は猪苗代町出身なのです。彼の人柄についてはいろいろな話が伝わっているようですが (^ ^;),研究上の功績が非常に大きなものであることは間違いないでしょう。
記念館は英世の生家があった場所にあり,その家が再現されています。
養蚕が盛んだった福島県だけあって,野口博士の家にも蚕棚があったようですね。この時代に養蚕がどれだけ広い範囲で行われているかを示すエピソードとして興味深いです。
磐梯山をもう一度眺める
猪苗代湖を堪能したら,猪苗代道の駅に行って買い物です。僕もソースカツ丼のタレや喜多方ラーメンなどたくさん買いました。
そして道の駅の裏手に出ると,磐梯山がまるっと見えます。スカッとする眺めです。それにしても今年は積雪が少ないですね。
猪苗代湖畔から見ると三角錐型ですが,ここから見ると噴火によって山体の形が変わってしまったことがよくわかります。
噴火の前はもっと大きな山体だったんですね。もし噴火がなかったら,磐梯山が東北の最高峰だったかもしれませんね(現実の東北最高峰は尾瀬の燧ケ岳です)。
おわりに
以上,会津の美味しいものと,代表的な観光地,猪苗代湖&磐梯山の紹介でした。旅先で美味しいものを食べるのは本当に楽しいですね。ウイルス騒ぎが早く落ち着いて,いろんなところに行ける日が来るといいと思います。
会津にはまだ素敵なところがたくさんあります。特に只見川沿いの奥会津は広く見所もたくさんあります。またいろんなところを訪ねてご紹介したいと思います。
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