冬になると北日本に飛来する白鳥。彼らの優雅な姿と愛嬌のある顔を見たくて,福島の飛来地,あぶくま親水公園に行ってきました。雪が舞ったり晴れ間が出たり,目まぐるしく変わる天気で,その上風も強くて寒い日でしたが,楽しめました。
あぶくま親水公園について
あぶくま親水公園は福島市郊外,阿武隈川にかかる文知摺橋のたもとにあります。福島駅から車で15分くらい,公共交通を使うなら福島駅東口から月の輪経由梁川行きなどの路線バスに乗って「岡部」で下車するとすぐのところにあります。
最近訪ねた岩谷観音と文知摺観音のちょうど間,どちらからも比較的近いところにあるので,個人的にはよく見知った場所でした。
雪が降る中で
文知摺橋から川の土手を歩いていくと,白鳥たちの元気な声が聞こえてきます。見ると水面には彼らの白い姿がいっぱい (^ ^)。
でも僕が親水公園に着いたタイミングで,ちょうど雪が降り始めました。それでも白鳥たちは変わらず元気に首を伸ばしています。
白鳥の顔ってなんだかのんきで,少し微笑んでいるようにも見えます。空を飛ぶ時の優雅な姿とのギャップも彼らの魅力です。
そんな彼らの顔を眺めていたら,雪が激しくなってきました。それでもその中を飛ぶ白鳥もいます。さすがにシベリアから渡ってきた鳥はたくましいですね。
雪がやみました
少し経つと雪がやみました。折しも夕暮れが近づいています。西に傾いた陽に照らされた川面をバックに佇む白鳥の姿も絵になります。
さて,白鳥は歩いているところも水面に浮かんでいるところも(スワンボートみたいです)いいのですが,やっぱり羽を広げたところを写真に収めたくなります。でもなかなか羽ばたかないなあ…そう思っていると,目の前の白鳥が羽を広げ…かけてやめました(笑)。
でもこういう時の白鳥の背中を見ると,筋肉がとても発達しているのがわかります。飛んでいる時の優雅さとは裏腹に,その翼には力強さを感じます。大きな体を空中に浮かせて長い距離を旅してくるためには,相当なパワーが必要なんでしょうね。
あぶくま親水公園には台風の爪痕が
ところで白鳥たちの憩いの場となっているこの公園ですが,岸は所々荒れていて,護岸が崩れているところもあります。昨年秋の台風19号の爪痕です。
河川敷では護岸修復の工事が行われているようでした(僕は事情を話して邪魔にならない場所に入れてもらいました)。阿武隈川水系では,この台風で特に被害が大きかった本宮付近も含めて,早期の復旧を願ってやみません。
白鳥,飛びます!
河原に佇んでいると,だんだん寒くなってきました。周りも少し薄暗くなってきました。
ちょっと退屈になってきたので「クォ〜,クォ〜!」と白鳥の鳴き真似をしてみました。すると白鳥も「クォ〜,クォ〜!」と鳴き返してくれる…ような気がします。
そんなことをしていると,白鳥たちに少し動きが出てきたように感じます。向こうの方にいる群れが飛び始めました。食べ物を探しに行くのでしょうか。それとも春の渡りに向けて,時々飛ばないと体がなまっちゃうのかな?
時々向こうの方から飛んできて,僕の頭上を飛んでいく群れもいます。その姿はやっぱり文句なしに絵になります。きれいです。カメラで追うのは難しくて時々失敗しますが。
そしてあちこちで白鳥が飛び立ち始めるのを眺めていたその時,目の前にいた白鳥が「クォ〜!」とひときわ高い声で鳴いたかと思うと,水面を走り,力強く羽ばたいて,ついに飛び立ちました!かっこいいです!
続いて周りの白鳥も飛び立ち始め,二羽の白鳥がシンクロして飛んだりしました。二羽で羽を揃えて羽ばたくのは迫力がありますね。
それを見ていた鴨くんも「僕もいくー!」と,白鳥とシンクロしながら飛び立って行きました。かわいい (^ ^)
白鳥の撮り方
話は変わりますが,白鳥の写真を撮る時は,カメラをマニュアルモードにしています。羽ばたいているところを撮りたいので,シャッター速度は 1/1000秒くらい。望遠ズームレンズのテレ端は絞り開放だと描写がちょっと眠くなる感じなので,一段絞ってF8にしました。そしてiso感度をオート設定にしています。
この時は夕暮れが迫っていたのでiso感度が1250くらいまで上がってしまい,写真を拡大して見るとノイズが乗っていたりします。でも縮小してPCの画面で見る分にはそんなに気にならないかな。
でもこんな時は「明るい望遠レンズがあったらいいな」と思いますね。高価ででかいけど。
おわりに
さて,陽も落ちて冷え込んできました。福島駅に向かいましょう。親水公園を離れても白鳥の声を聞いていたくて,最寄りのバス停からバスに乗らずに,文知摺橋を歩いて渡り,バスを待ちました。
少しずつ日が長くなってきて,春が近づいています。
白鳥さん,春が来るまでゆっくりしていってね!
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