前記事「【北アルプス】雪渓を抱く山・針ノ木岳に登ってきました––スバリ岳,赤沢岳を経由して種池山荘へ縦走:③稜線を辿って種池山荘へ」の続きです。
昨日,針ノ木岳から縦走して種池山荘までやってきました。今日は下山のみです (^ ^)。
一瞬雲が流れて針ノ木岳が見えました
縦走3日目はちょっとゆっくり目の4時起床。この日はよく眠れました。目覚めもバッチリです。
テントから外に出ると,濃いガスに包まれています。まるっと雲の中に入っているようです。
うーん。天気が良かったら爺ヶ岳南峰に登って,そこでご来光を迎えようと思っていたのですが,まあこれはやめておきましょうかね(爺ヶ岳に登れば「雲抜け」する可能性もありますが)。爺ヶ岳には以前登っているのでオッケーです。
テントに戻ってコーヒーを沸かし,簡単な朝食をとってから再び外に出ました。そして種池山荘の前で佇んでいると…一瞬雲が流れて,針ノ木岳,蓮華岳が姿を見せました!
おーきれい!でも雲が切れたのはこの一瞬だけで,爺ヶ岳や鹿島槍ヶ岳を見ることはできませんでした。
昨日の縦走終盤,種池山荘が近づいてきた頃には,鹿島槍がこんな風に見えていたんですが。
種池山荘の周りの高山植物たち
今日はこの雲の下の,扇沢まで下山するだけです。時間があるので小屋の周りを散策してみましょう。
種池山荘の周囲はお花畑です。
朝露をまとったチングルマの花穂。チングルマは開花している時も,そのあともかわいらしい (^◡^)
霧にけぶるお花畑もまたよし。チングルマの開花時期にも来てみたいですね。
ハクサンフウロ。白や黄色の花に混じって,ピンク色の花はアクセントになります。この花,好きです。
シモツケソウ。小さな花が集まっている姿が繊細です。
これはミヤマキンポウゲで合ってるかな?縦走路にずっと咲いていました。初日の雪渓の近くにも咲いてたなあ。
種池山荘の周りに咲いていたのはこれくらいかな。
縦走路の途中にはコバケイソウやハクサンイチゲ,チシマギキョウなど,他にもきれいな花がたくさん咲いていたんですが,あんまり写真を撮る余裕がありませんでした。…縦走の途中で重いザックを背負ったまま,しゃがんで写真を撮るのはしんどいんですよね (^ ^;)
下山します
さて,のんびりお散歩しました。下山することにします。
まずテントを撤収してパッキングします。水は1リットルあればいいかな。少し捨てて荷物を軽くしましょう。6時40分に種池山荘を出発,柏原新道を下って,扇沢まで約3時間の道のりです。
柏原新道はよく整備された道で,とても歩きやすいです。それでも軽装の人に何度か抜かれますが,気にしない (^◡^)
樹林帯を下っていき,「鉄砲坂」「ガラ場」「水平道」「岩ベンチ」「駅見岬」などと名前がつけられたところを通過していきます。2時間歩いたところで「ケルン」に到着。ここで最後の下りに備えて,一度休憩を入れます。
ここで水をさらに減らして,荷物を軽くしました。
ケルンからの下りは,やや急なところもありますが,鉄の階段がかけられていたりして歩きやすいです。疲れた足にはありがたい。
そんな道を淡々と下って,9時50分,柏原新道登山口に到着しました。おつかれさま!
ここからさらに車道を15分程度歩いて,扇沢に到着。これで本当の登山終了です。
ちょー美味しい黒部ダムカレー!
扇沢は黒部立山アルペンルートの玄関口で,黒部ダムへ向かう電気バスの発着所と立派なレストハウスがあります。ちなみに電気バスの通るトンネル(関電トンネル)は,前日歩いた鳴沢岳の真下を通っています。
扇沢についたらトイレで木綿のTシャツに着替えました。時間があるので何か食べようかな (^ ^)
二階のレストランに上がって注文したのは,黒部ダムカレー。ご飯がダムのアーチ型に盛られていて,カレーをせき止めています♪
これはちょー美味しい!山を歩いてきた体にはたまりませんでした。ビールが付いてるように見えるのは,気のせいです(笑)
レストランでは黒部ダム建設のあらましが映像で流れていました。黒部湖を見てきたばかりの僕は興味津々。こんど映画「黒部の太陽」を見てみようかな。本で読むのもいいかな。
おわりに
カレーを食べて満足。その後12時発のバスに乗って帰途につきました。
今回は思った以上にキツイ縦走になりましたが,途中の景色が素晴らしかったのでヨシ!
今回のコースは種池山荘から針ノ木岳へ向かう逆コースにして,1日目に新越山荘まで行っておけば,一泊二日で歩くことも十分に可能かと思います。ただ新越山荘にはテント場がないので,この場合は山小屋泊まりになります。また雪渓が下りになるので,そのあたりは好みですね。
さてさて,山から降りると「次はどこに行こうかな?」とすぐにまた登りたくなりますが,また状況は厳しくなっているのでしばらく自重ですね。
また今回は新しい登山靴のデビュー山行だったんですが,その感想などは別記事で書きたいと思います。
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