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【北アルプス】双六岳,鷲羽岳,槍ヶ岳に登ってきます:準備編

今年は槍に行こう!

毎年夏に,アルプスを縦走するのを楽しみにしています。

北アルプスだと,今までに蝶ヶ岳,鹿島槍ヶ岳,白馬岳,前穂高岳,奥穂高岳,針ノ木岳…と歩いてきました。

どこも素晴らしかったですが,こうしてみると「あの山」が抜けてますね。一番人気のあの山。

そう,槍ヶ岳です。天を突く鋭鋒にして,北アルプスのシンボル的存在。

前穂高岳から

前穂高岳から。右奥のとんがりが槍ヶ岳

別に理由があって避けてきたわけではありません。なんとなくタイミングを逸していただけ。

やっぱり登っておかないとね…。

というわけで,今年は槍ヶ岳に行こうとずっと思ってきました。

コースはどうしよう

表銀座〜東鎌尾根は,まだ地震の影響が残ってる?

最初は槍ヶ岳に行くなら,コースもベタに表銀座縦走コースで行こうと思ってたんですよ。

表銀座というのは中房温泉から入山して,燕岳,大天井岳を越え,東鎌尾根を登って槍ヶ岳に至るコース。一泊目が燕岳なら3泊4日,大天井岳まで行けば2泊3日の行程になりますね。

展望も素晴らしいようだし,東鎌尾根の登りごたえもガッツリありそうです。また個人的には大天井岳のテント場にも興味津々。

針ノ木岳から

針ノ木岳から見た槍・穂高連峰。右のとんがりが槍ヶ岳

ところが問題が一つあります。東鎌尾根の登山道が,昨年の地震で一部崩落し,上部のヒュッテ大槍から上は尾根伝いに行けないのです。

※ あらためて槍ヶ岳山荘の webサイトを見たところ,東鎌尾根ルートの改修が済んで,通行可能になっていました。

尾根上部で槍沢側に回り込めば登れるみたいですが…。じゃあ西鎌尾根から登ろうかな。

www.yarigatake.co.jp

裏銀座は長いよなあ…

では裏銀座縦走コースはどうでしょう。

裏銀座は高瀬ダムから入山し,烏帽子岳-野口五郎岳-水晶岳-鷲羽岳-双六岳と辿って,西鎌尾根から槍ヶ岳に至るルート。

楽しそうだけど,長いよなあ。頑張って3泊4日,天候などを考慮して余裕を持つなら4泊5日で歩きたいコースになりますね。

ずっといい天気なら長くてもいいんだけど,5日行程にするとどこかで荒れる日がありそう。

新穂高から入山しよう!

で,いろいろ考えて,新穂高から入山することにしました。

1日目は新穂高から双六小屋まで。翌日はここから西鎌尾根に取り付いてもいいのですが,せっかくなので双六小屋のテント場をベースに,三俣蓮華岳,鷲羽岳にも足を伸ばしてみよう。

ルート概念図

こんな感じで行こう

かくして,コースはこうなりました。裏銀座の南半分を歩く感じですかね。3泊4日の予定です。2日目はテントを置いて軽装で行動できるから,体力的な負担は少ないかな。

鷲羽岳,槍ヶ岳プラン
  • 1日目:新穂高〜双六小屋
  • 2日目:双六小屋をベースに,三俣蓮華岳,鷲羽岳往復
  • 3日目:双六小屋〜西鎌尾根〜槍ヶ岳
  • 4日目:槍ヶ岳から上高地へ下山

最初は7月の下旬から8月の頭にかけて行きたいと思っていましたが,いろいろあって(晴れなかったよね…)お盆過ぎの出発とします。

チングルマ

お盆過ぎだと高山植物は少ないかな?白馬岳のチングルマ

テーマは荷物の軽量化

荷物を軽くしよう

以前も書いたことがありますが,僕の使っている登山装備は古いものが多く,やたらめったら重かったんです。

テント泊装備を背負ってのソロ縦走。今まで「背中の重荷は孤独と自由の代償だ」なーんて強がってたんですけどね。去年の針ノ木岳で,荷物の重さに泣きが入りまして。

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それで装備の軽量化を目指して,少しずつ装備を買い替えてきました。

そんなわけで「装備の軽量化」,これを今回のテーマの一つとします。具体的にはこの辺り。

装備の軽量化
  • ザック:モンベルゼロポイント70 L → オスプレーケストレル 48 L(–160 g)
  • シュラフ:化繊シュラフ → Cumulus X-Lite 300(–630 g)
  • レインウェア:LOGOSの非透湿雨具 → ザ・ノースフェイスの GoreTex ジャケット(–140 g)
  • 防寒具:GoreTex のジャケットをシェル代わりに着て,ガッツリ減らす(–1000 g)
  • バーナー:新しいもの (EPI Revo 3700) に買い換え(–400 g)
  • 銀マット:1/4くらいのサイズに切る(–250 g)
  • トレッキングポール:アルミストック → DABADA カーボンストック(–130 g)
  • 赤道儀:満月期なので置いていく(–1100 g)
  • カメラのレンズ:去年使わなかった標準単焦点は置いていく(–200 g)
  • 水:今回は山小屋で定期的に補給できるので 500 mL 減らす(–500 g)
  • モバイルバッテリー:3個 → 2個に(–350 g)
  • 小物:ザックのポケットの中の余計なものを減らす(–150 g)

ここまでで –4.9 kg の軽量化。

荷物一覧

荷物は出来るだけコンパクトに

なお今回はコースの性格上,ヘルメットも持って行きます。槍ヶ岳のドレスコードですからね。

穂高の時は学生時代に買った古いヘルメット(600 gくらい)を持っていったんですが,これも軽いものに買い替えました(Black Diamond のビジョン; 230 g)。

–370 g の軽量化ですが,去年の縦走にはヘルメットを持っていかなかったので,これはカウントしないでおきましょう。

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食糧計画

テント泊の場合,荷物の中で大きなウエイトを占めるのが食糧です。ここも見直してできるだけ軽くします。

食糧の軽量化
  • 晩ご飯はアルファ米を活用する
  • 昼ごはんは山小屋で摂る
  • できるだけ乾燥食品を利用する
  • でもタンパク質の摂取はできるだけ確保する
  • 火を使う機会が減るので,日程は長くなるけど燃料(ガス)の量は去年と同じ
  • お酒は持っていかず,山小屋で買う

4日行程で去年よりも長いですが,それでもずいぶん軽くできてるんじゃないかと思います。特に小屋食を利用することで,お昼の分をまるっと減らせているのが大きいですね(お金はかかるけど)。

食糧

出来るだけ乾燥食品を使います

去年の食糧の重さはちゃんと測りませんでしたが,500 g 以上は軽くなってるんじゃないかな?一応 –700 g としましょうか。

すると装備と合わせて,トータル –5.6 kg

去年はだいたい 19.5 kg だったから,14 kg くらいに収められるかな?

今回は,2日目は軽装で鷲羽岳往復だし,3日目に西鎌尾根を歩く時には,食糧もかなり減っているでしょう。それを考えると,ずいぶん楽なんじゃないかと期待です。

…あ,お酒は飲まなければそれで済むんじゃないかって?ハイ,その通りです(汗)。

こんな秘密兵器 (?) も持っていきます

加えて,今回はこんな秘密兵器も導入します。ニトリの超吸水スポンジ。キッチンで使ってみたら,びっくりするくらい吸水します。

www.nitori-net.jp

テントを畳む時,どうしても朝露に濡れてその分重くなりますが,これで水を拭ってパッキングすれば,それもかなり防げるんじゃないかなと。

テント生活でも,内部の結露を拭いたりいろいろ活躍するかもね。

実際にパッキングしてみました

実際にパッキングしてみます。ザックが今までよりもひと回り小さくなりましたが,シュラフやバーナーなどコンパクトになったものが多いこともあって,余裕でパッキングできました。

パッキングしました

やっぱり三脚がでかいな…

さて,実際に重さを測ってみると…12.9 kg!うんうん,3泊4日でこれなら上出来です*1,*2

20 kg 前後の荷物だと背負う時に気合が必要だったんですが,これならすんなりと担ぐことができます。

初日の登りをがんばれば,3日目に西鎌尾根を歩く頃には,食料が減ってさらに軽くなっていることでしょう (^◡^)

*1 ウルトラライトの装備を使って,アルプス縦走でも装備を10 kg 以内に抑えている人がいるのも知っていますが,自分のスタイルだと今のところそれは合わないかな…。

*2 あとは三脚をもっと小さいものに変えればもっと軽量化できそうですが,予算の都合で今回はこれで(笑)

 

それではいってきます

SCW気象予報「てんきとくらす」を毎日穴の開くほど見て,日程を検討しました。8/17の夜行バス「毎日あるぺん号」で移動し,8/18の入山とします。今のところ初日の午前中が雨になりそうですが,まあなんとか。

天気に恵まれますように。

#18日の予報が「雷を伴った激しい雨」に変わったので,バスをキャンセルしちゃいました。日程を検討しなおしです…

 

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