前記事「【北アルプス】双六岳,鷲羽岳,槍ヶ岳に登ってきました –– その2・双六小屋の星空」の続きです。
星空撮影をしたあと再びシュラフに潜り込み,2時半に起き出しました。今日は早立ちです。
朝は軽くドーナッツとチーズ,コーヒーで済ませ,行動食でお昼までつなぎます。もともとお腹が丈夫な方ではないので (^ ^;)。
テントは張ったままで,ザックに水とカメラと行動食,雨具などを詰めて素早く準備完了。ヘルメットはテントに置いていきます。
3時35分に,ヘッドランプをつけてテントを出ました。今日は双六岳,三俣蓮華岳を経由して,鷲羽岳を往復してきます。
二日目記録
03:35 双六小屋出発 – 04:50 双六岳 – 06:40 三俣蓮華岳 – 08:15 三俣山荘 (大休止) – 10:20 鷲羽岳 – 12:10 三俣山荘 – 13:15 三俣峠 – 15:15 双六小屋
双六岳でご来光
ヘッドランプの明かりを頼りに,双六岳への道を辿ります。テント場から頂上までの標準CTは70分。まだ暗いから,足元だけでなく時々辺りをぐるっと照らして,コースを確かめながら進みます。
4時50分,双六岳(2860 m)に到着。日の出まであと15分です。
三脚を立てて準備していると,東の空が明るくなってきました。槍ヶ岳が朝の光に浮かび上がります!
槍ヶ岳にズームして,もう少し迫ってみます。槍と双六の間に,雲が流れます!
さらにズーム(というか,トリミングですけど)。北鎌尾根のギザギザがすごい。
カッコいいですねえ!雲海越しの槍ヶ岳。やっぱり絵になります。
続いて東側,山としては表銀座方面になるのかな?稜線を越えて滝雲が流れています。
そうしているうちにガスがビューッと上がってきて,そこにご来光。「雲海の向こうに太陽」みたいな,思ってたのとは違うけど,これはこれで幻想的です。
三俣蓮華岳へ
それでは朝の眺めも堪能しました。次のピーク,三俣蓮華岳へ向かいます。
ガスが流れる稜線を進みます。そのガスを朝日が照らして幻想的。
ガスに包まれたりまた腫れたり。そんな中を下ったのち,三俣蓮華岳へ向かう登りに入ります。朝の縦走路はいいなあ!
左(西)側には,黒部五郎岳。顕著なカールを有する百名山です。
この山は「遥かなる峰」というイメージでしたが,それが間近に見えているのは感慨深いです。いつかあっちにも行ってみたいですね。
「中岳」という小ピークを過ぎると,眼前に三俣蓮華岳。正面にはピラミダルな鷲羽岳も見えています。その向こうの水晶岳もいいですねえ。あのあたりは北アルプスの最も奥深いところ。
8月ももう少し早い時期だったら,この辺りには雪田が残り,お花畑が広がっていたんでしょうね。楽園のような稜線です。
この辺りの伸びやかな雰囲気は,北海道大雪山の化雲岳〜五色岳〜忠別岳あたりに似てるなあ。そんなことを思いながら歩きました,
振り返れば,双六岳が滝雲に洗われています。雲の動きがダイナミック!
そうして6時40分,三俣蓮華岳 (2841 m) に到着。ここでもやっぱり槍・穂高を撮っちゃいますね (^◡^)。
三俣蓮華岳は長野県,富山県,そして岐阜県の三県が交わるところ。
またここで稜線はY字型に分岐します。北に進めば鷲羽岳,野口五郎岳など裏銀座の山々を経て後立山連峰(針ノ木岳,鹿島槍ヶ岳〜白馬岳)へ続き,西へ向かえば黒部五郎岳,薬師岳を経由して立山・剱岳へと続いていきます。
三俣山荘へ
さて,三俣蓮華岳でものんびりしました。ここからは,まず三俣山荘へ向かいます。45分ほどの道のり。
小屋へ向かって下っていくと,道の両側にはチングルマの花穂がかわいい。
これ,花の季節だったらさぞかし見事なお花畑だったんだろうなあって思ったり。
ハイマツの中の道を下っていくと,三俣山荘の赤い屋根が近づいてきました。それと同時に,鷲羽岳が大きく迫ってきます。その名の通り,鷲が羽を広げたような佇まい。
さらに下って,三俣山荘に到着。こぢんまりしているけど,裏銀座の要衝にある小屋です。またここのテント場はハイマツで小さな区画に区切られていて,居心地が良さそうでした。
まだ8時台だけどお腹が空いてきました。鷲羽岳の登りに備えてご飯を食べることにします。
三俣山荘のカレーライス。黒部源流の水で炊いたご飯が美味しかったです!
カレーを食べたら,小屋の前でしばしまったりします。ここでも槍ヶ岳が見事。なんだかヨーロッパアルプスにいるような気分になってきます(行ったことないけど)。
「裏銀座」「表銀座」「西銀座ダイアモンド」…。縦走路はどれも槍ヶ岳に続いています。みんなあのとんがった頂に惹かれて,ずーっと歩いていくんですねえ。
鷲羽岳へ
それではいよいよ鷲羽岳に向かうことにしますか。でも小屋から見上げると,すっごい聳え立ってるんですが…。ホントにこれ登るのぉ? まあカレーパワーで頑張りましょう (^ ^;)。
道は初め砂礫の道,続いてガラ場の急登となります。
道中で眼下を見下ろすと,谷底に黒部源流が見えます。この小さな流れが,あの大峡谷になっていくんですね。「くろべ」…そう口に出すだけで,胸がキューンとします。
きつい登りでしたが,10時20分 鷲羽岳 (2924 m) に到着。相変わらず晴れていますが,水晶岳方面はガスの中。余裕があったら,さらに足を伸ばしてワリモ岳,水晶岳まで行ってみようかと思っていましたが,やめておきましょうかね。
頂上から眼前に見えるのは鷲羽池。この池と槍ヶ岳のコラボは裏銀座縦走路のハイライトとなる景色なのですが,槍が雲に隠れてしまいました。残念!
しばらく待ってみたけど,これから天気は下り坂のようですね。まあ槍の眺めは,これからも見ることがあるでしょう。下山することにします。
下ること約1時間。12時10分に三俣山荘に戻ってきました。ここはそのまま通過します。ここから見る三俣蓮華岳は,台地状の地形の上に,東面カールを見せていて美しい。
小屋の近くにはこんな道標。「黒部五郎岳」方面への矢印にも,たいへん心惹かれます。
巻道ルートで双六小屋へ
さて,三俣山荘から,三俣蓮華岳直下の「三俣峠」と呼ばれるところまで,約45分の登りかえし。鷲羽岳を急降下してきたあとということもあって,これが地味にしんどいんですよね。案の定,三俣峠に着くと休憩しているグループがいくつか (^ ^;)。
双六小屋への道は,ここで3つに分かれます。三間蓮華岳に再び上がって稜線沿いにいく「稜線ルート」,三俣蓮華岳〜双六岳東面を巻いていく「巻道ルート」,そして双六岳のみを巻く「中道ルート」です。
眺めがいいのは稜線ルートですが,朝すでに歩いたことだし,上の方にはガスがかかっています(稜線上は雨が降っている可能性が高いです)。ということで,最もコースタイムが短い巻道ルートで行くことにしましょう。
道はカール地形の中に続いています。途中で小雨がパラパラと降ってきたり止んだり。時々足を止めてレインウェアを着たり脱いだりしながら,黙々と進みました。
ガスが流れる中にハクサンフウロやコバケイソウが咲いています。盛りは過ぎていますが,疲れた体が癒されますね。
ところが途中で一緒になったソロの女性が「巻道でクマが出たってさっき聞きました」って,えぇー!クマ鈴はテントに置いてきてるんだよなあ(汗)。
実際熊のフンが落ちているところも2箇所あって,ちょっと怖かったけど,のんびり歩いて15時15分,双六小屋に帰着。
この日は荷物が軽いから楽かと思ってたけど,意外と疲れました。
この日も早く寝ます
さて,テントに戻って再びまったり。ご飯を食べて,またまたチューハイを飲んで,おつまみ代わりにチーズを食べつつタンパク質の補給。
テントの中は秘密基地。一人だけど寂しくありません。
今夜も19時就寝です。たくさん歩いたからゆっくり眠れそう。
明日はいよいよ西鎌尾根です。
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