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Sony α6700 がキタ!裏面照射型センターとAI AFユニットで,高感度耐性と被写体認識性能がアップ!

α6700(Sony 公式サイトから)

α6700(Sony 公式サイトから)

Sonyのミラーレスカメラ,α6400 のユーザーです。

ここ最近「ソニーから新しいAPS-Cミラーレスが発表されるらしい」という噂が流れていましたね。

Sony APS-C ユーザーとして,この話が気になってずっと追いかけていました。

www.sony.jp

そして先日噂通りに,新しいカメラ,α6700 が発表になりました!

期待通りの性能で,ワクワクしています。

Sony の APS-C ミラーレスはまだか…とずっと思っていました

SonyのAPS-Cミラーレスを,NEX-3 → α6400 と使ってきました。

カメラに限らず,昔から「コンパクト・軽量」なものって惹かれるんですよね。テクノロジーがギュッと高密度で詰まってるように感じて。

NEX-3を買ったときはまだ子供がちっちゃかったので,威圧感を与えずにカメラを向けたいというのもあったかな(赤い可愛らしい色のボディを使っていました)。

加えて登山にも行くので,カメラも出来るだけ軽くしたいというのもありました。

α6400

α6400を使ってきました

その後ソニーはカメラ開発の軸足をフルサイズに移したようで,魅力的な新機能を載せたフルサイズ機が続々と発表されるのを,指を咥えて見ていました。「APS-Cでもいいのが出ないかなあ」なんて思いながら*1

そうこうしているうちにキヤノンや富士フイルムから魅力的なAPS-C機が発表されましたが,元祖のSonyは沈黙を守っており…*2。新しい機種はα6600以来,3年以上出ていませんかね。

半導体不足などもあったからしょうがないかなあなんて思いつつ,APS-C用レンズは新しいのが出たりしてたから,ちょっぴり期待しながら待っていたんですよね。

www.sunsunfine.com

さて,以前この記事↑で,「次のAPS-Cミラーレス(出るとしたら)」に対して期待することとして,こんなことを書きました。

こんなのだったら喜んで飛び付きます!

こんな機種が出てほしい
  • 裏面照射型センサー搭載(高感度に強いセンサー)
  • 被写体認識 AI-AF 搭載(野鳥を認識してフォーカスを合わせてほしい)
  • 連射速度はそこまで求めないので,積層型センサーじゃなくてもいいかな…
  • 小型・軽量はキープしてほしい

α6700,フタをあけてみたら,ほぼこんな希望通りだったのでびっくり&ヒャッホウ!

以下,一つずつ見ていきましょうか。

- - - - 

*1 「素直にフルサイズに行けばいいんじゃね?」と言われればその通りなんですが,自分の使い方では小型・軽量が何者にも変え難く…。

*2 APS-C のミラーレスはSonyが元祖ということで合っているでしょうか

裏面照射型型の新しいセンサー搭載

裏面照射型センサー EXmor R 搭載

α6700に搭載されているのは,2600万画素の裏面照射型 CMOSセンサー, EXmor R。FX30に搭載されているものと同じですかね。

2600万画素裏面照射型センサー EXmor R

2600万画素裏面照射型センサー EXmor R (Sony webサイトから)

フルサイズ機に裏面照射型 (BSI) センサーが搭載された時(ずいぶん前ですね),とてもうらやましかったんです。センサーの受光効率が高く 高感度耐性に優れるので,星景写真を撮ったときにノイズが少なくなるからね。

裏面照射型センサーは,星景写真の強い味方?

裏面照射型センサーは,星景写真の強い味方になりそう

BSIセンサーは APS-C機にはなかなか採用されなかったから,「やっと搭載されたか!」とうれしいです。星景写真だけじゃなくて,高感度で撮影することが多い野鳥写真の時にも心強いです。

野鳥の写真も高感度で撮ることが多い

野鳥の写真も高感度で撮ることが多いです

またダイナミックレンジも広くなるとのことで,風景写真(特に山でご来光を撮る時など明暗さが激しいケース)でシャドウ部を持ち上げたりする時にもプラスになるでしょう。

ダイナミックレンジが広いとシャドウ部を持ち上げやすくなる

ダイナミックレンジが広いと,シャドウ部を持ち上げやすくなります

これは最高です!

また2600万画素というのは,現在使っているα6400(2400万画素)よりも少しだけ多い画素数。大幅に変わらないから安心感があるとも言えるし,少しだけ増えるから,トリミング耐性がわずかながら向上するとも言えるかな。

積層型センサーではなく,連射速度は据え置き

以前の記事では「連射速度はそこまで求めないので,積層型センサーじゃなくてもいいかな…」と書いたわけですが,これもその通りになりました。

いま使っているα6400の連写速度は最速毎秒11コマ。α6700でもこれは据え置きです。

連写は野鳥を撮るときに使いますが,これまでの連写速度でまあまあ満足していました。

もっと速ければそれに越したことはないけど,まあ問題ないかな。

あまり速いと,写真のセレクトが大変になるしね。

連写速度は毎秒11コマ

毎秒11コマでも,それなりにチャンスは捉えられています

連写バッファは6400よりは増えているみたい。あとメディアがSDカードの UHS-II に対応しているので,バッファ詰まりからの復帰も早く快適になりそうです。CFexpress ではないことが残念だという声もあるようですが,個人的にはそんなに気にしないかな。CFexpress は高いし。

もちろん積層型センサーを乗せれば性能がもっと上がるんでしょうけどね。そうすると価格がはね上がりそうですからね。個人的にはいい落としどころだと思いますね。

画像処理エンジンも新しくなってます

画像処理エンジンは新しいBIONZ XR

画像処理エンジンはBIONZ XR。webサイトの画像は,これが2基積んであるということを示してるのかな?

画像処理エンジンは BIONZ XR

画像処理エンジンは BIONZ XR

Sonyによると,従来比8倍の高速な処理が可能になっているとか。これにより画質の向上が可能になっているんですね。

またメニュー操作のレスポンスが速くなっているというのもうれしいところです。

α7R V ゆずりの色再現性

ソニーのサイトを見ると,α6700 では人肌の色,空や緑をより自然に再現できると書かれています。またさまざまな光源下でも被写体の色を忠実に再現するとも。

色再現性も向上

色再現性が良くなることには期待しています

これは α7R V でも採用された,新しいオートホワイトバランスアルゴリズムによるものでしょうか。

これまで色再現については「ん?」と思うこともたまにあったので,これは朗報ですね。

α7R V ゆずりの AI-AF による被写体認識

これこれ!AI-AF ユニットの搭載はとても期待していました。AI を用いた被写体認識は,最近のカメラのトレンドですね。

この機能に期待するのは,野鳥撮影の時です。素早く動く野鳥を認識してフォーカスを合わせてくれたら,野鳥写真の「ヒット率」が格段に上がりそう

AI-AF で野鳥撮影が捗りそう

α6400 も優秀でしたが,AI-AF でさらに野鳥撮影が捗りそう

これまでの α6400 は4年前にリリースされた機種ですがAFは優秀で,フォーカスエリアを「ゾーン」に設定することで,高速で飛翔するカワセミにもピントが合っていたんです。

でもエリアを「ワイド」にすると打率が下がっていたんですよね。

野鳥を認識してフォーカスを合わせてくれたら,この辺りが大幅に改善されて野鳥写真が捗りそうです!

また画像処理エンジンが新しくなって演算速度も上がっているでしょうから,これまで捉えることが難しかった「こちらに向かって飛んでくる野鳥」にもピントを合わせてくれるんじゃないかなと期待しています。

こっちに向かって飛ぶ小鳥は難しかったけど…

こっちに向かって飛ぶ小鳥はちょっと難しかったけど…

 

前ダイアルが追加されました

これまでソニーの APS-C 気にはついていなかった「前ダイアル」が追加されました。

前ダイアル

前ダイアルが追加されました

これはなかなかうれしいポイントです。

これまで後ダイアルには絞り値を割り当てていましたが,前ダイアルにシャッター速度を割り当てれば,マニュアル撮影の時に二つのパラメータをダイアルで操作しやすくなりますね。

露出補正(割とよく使っています)を割り当てるのもありかもね。

ボディ内手ぶれ補正搭載

α6700には,ボディ内手ぶれ補正(IBIS)が搭載されています。5段分の補正能力があるとか。

ボディ内手ぶれ補正搭載(Sony公式サイトから)

ボディ内手ぶれ補正搭載(Sony公式サイトから)

これまで IBIS は使ったことがないのですが,山でハァハァ息が上がってる時に風景を撮るなんて場合には強い味方になりそうですね。手ぶれ補正機能のないレンズも安心して使えそうです。

星を撮るときや野鳥を(カメラを振り回しながら)撮るときにはそれほど関係ありませんが。

背面液晶はバリアングル

背面液晶はバリアングルになりました。これについても,口コミサイトを見るといろんな意見があるようですね。「スチル写真を撮る時は,光軸がずれないチルト式の方がいい」とか。

バリアングルは「横に開いて液晶を回して」って二度手間になるという声もありますね。

これ,個人的には「あんまり気にしない派」です。

スチル写真は,「まずファインダー」だと思うからです。

α6700 はバリアングル液晶

α6700 はバリアングル液晶になりました(公式サイトから)

背面液晶を見ながら撮るのって,低いポジション・高いポジションの時だと思いますが,そういう場面てそんなに多くないですよね?その時くらいはバリアングルを展開する手間は気にならないかな,と。

あと星景写真を縦構図で撮ることがけっこうありますが,その時はバリアンの方が便利かな。カメラを赤道儀に載せる時も。

α7R V の「バリチル液晶」を望む声も多かったようですが,コストのことを考えれば…ねえ。

軽量・コンパクトなボディデザインは,コンセプトキープ

ボディは「レンジファインダー型」,α6600よりも僅かに軽い

ボディデザインは,上面がフラットな,α6000シリーズのコンセプトをキープです。これは個人的には大歓迎。ひっかりがないので持ち運びが楽なんですよ。

ボディデザインは「レンジファインダー型」

ボディデザインは上面がフラットな「レンジファインダー型」

そして気になる重さは 493 g (バッテリー,記録メディア込み)。前機種に当たる α6600 よりも10 g軽くなったのはお見事です。IBIS のないα6400 よりはちょっと重いけど。

ここは拍手!

グリップが大型化

グリップは少し深くなったようです。カメラが持ちやすくなっているようですね。

これはぜひ一度,店頭で触ってみたいと思います。

懸念する点もひとつ(ひとつだけ)

そんなわけでほぼ完璧に希望通りのカメラが発表になったんですが,α6700,ひとつだけ懸念されるところがありまして。

それは入出力端子が USB-C に変わったこと(従来はマイクロUSBタイプの端子)。これは一般的には進化だし,歓迎する人も多いと思います。でもこれにより,今まで使っていたリモートレリーズ(インターバルタイマー)が使えなくなってしまうんですよね…。

入力端子が変わったので,従来のインターバルタイマーが使えない…

入力端子が変わったので,従来のインターバルタイマーが使えない…

今まで使ってたのはこれ。安いけどとても便利です

これまでの端子は マイクロUSB の形をしていたけど,実はソニーによって独自に拡張された「マルチ端子」というものだったんです。だからレリーズは,USBの変換アダプタを介しても使用できないんですよね(Sony純正の有線コマンダもダメみたいです。つまり今のところ使いやすいコントローラはない?)。

リモートレリーズは星を撮る時には必須ですし,山の朝(ゴールデンアワー)にブラケット撮影をする際にも欠かせませんでした。

星を撮る時には,タイマーレリーズが必須

星を撮る時には,タイマーレリーズが必須(写真ではつけてないけど)

うーん。ロワジャパンさん,対応するインターバルタイマーを作ってくれないだろうか。それまでちょっと様子見かも…。

リモートレリーズはブラケット撮影にも欠かせない

リモートレリーズはブラケット撮影にも欠かせなかったんですが…

(スマホからシャッターをコントロールするアプリはありますが,バルブでの露出時間コントロールやブラケット撮影のコントロールはできないし…)

 

まとめ

新機種α6700。全体として,センサーは裏面照射型で画素ピッチが α7R V とほぼ同じ,そして α7R V の売りであるAI-AF と改善されたオートホワイトバランスが搭載。

ということで,一言で言うと「ミニα7R V」という感じなのかな?と思いました。

いろんな意見を目にしますが,僕の目にはとても魅力的です。

肝心のお値段は…うん,まあ (^ ^;)。

リモートレリーズの件も含めて,検討したいと思います。

あと,新しい標準ズームが出るという噂もチラリとあるようですが…。そちらも期待です。

(動画関係のことも追記したいと思います)

 

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