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【アクションカム】DJI OSMO Action4 を購入しました!ファーストインプレッション

DJI OSMO Action4


ここ2〜3年,山を歩いているときにちょっと動画を撮ったりしてたんですが,その度に「アクションカムが欲しいかも」って思ってたんですよね。スマホを手に持って動画を撮ってましたが,足元が完全に安全だと分かるところでソロリソロリと歩きながらの撮影しかできなかったので。

アクションカムだとやっぱり GoPro か?と思っていたところに,「DJIから新しいカメラが出る」という情報。

その発表を待ってみたところ,8月2日,噂どおりに発表されました。OSMO Action4。

GoProの最新の機種,Hero11 などと比較したんですが,こちらを選んで購入しました!

比較したのはGoPro Hero11, GoPro Hero11 mini, Insta360 Go3

DJI Action4 を買うにあたって,他に何種類かのアクションカメラを比較・検討しました。

比較したのは GoPro Hero11 BlackGopro Hero11 Black mini, そして Insta360 Go3 です。

GoPro Hero11 Black

GoPro は言わずと知れた,アクションカムの大定番。Hero11は現在の最新機種ですね。1/1.9 インチセンサーを搭載。5.3 K 60p までの解像度/フレームレートで動画が撮影できるようです。

公開されている動画を見ると,画質にメリハリがあり,とてもきれいですね。8:7 のアスペクト比で動画が撮れるので,後から横長・縦長の動画を切り出せるのは便利そう。

強力なブレ補正,Hyper Smooth 5 は定評のあるところ。画角は,最大で150°。フルサイズ換算12 mm 相当とのことです(これはブレ補正の掛け方によってクロップされますが)。

気になる重量は 154 g。他のアクションカムもそうですが,よくもまあこんなにコンパクトな筐体に,高機能なカメラを詰め込むものです。

GoPro Hero11 Black mini

GoPro Hero11 には "mini" バージョンもあります。これはHero11 から液晶ディスプレイをなくしてより小型化したもの。

重さは 133 g。従来版とはわずか21 g の違いですが,アクションカムはヘルメットの上に乗せて使ったりするので,少しでも軽い方がいいですね。

でも撮った動画をその場で確認できないのは,ちょっと不便かも。

他にはバッテリー交換ができないことや静止画モードがないことなどの機能制限もあります。

価格は Hero11 よりも1万円くらい安いみたい。

Insta360 Go3

もう一つは Insta360 から出ている Go3。このカメラはちょっと変わっていて,カメラ部とその母艦となる「アクションポッド (以下 AP)」が分離できるようになっています。

カメラ部だけの重さはなんと35 g!この小ささで,ブレ補正を効かせた動画を撮ることができます。これなら登山中,気軽にカメラを身につけて撮影できそうですね。なおアクションポッドをつけた時の重さは132 gです。

カメラ部だけを使った場合,最長録画時間は45分(メーカーの公称値)。この録画時間をどう見るかが評価のポイントでしょうか。アクションポッドを合体させて使った場合の録画時間は170分とのことです。

動画の解像度が最大2.7Kで,ここは他のカメラに一歩譲りますね。

DJI OSMO Action4 が発表されました!

そうやって迷っているときに,DJIから発表がありました。新しいアクションカメラ,Action4 です。

最大の売りは,1/1.3 インチサイズの大型センサーでしょうかね。画質の面で大きなアドバンテージになりそうです。暗所性能では頭ひとつ抜けていそう(登山中に暗所で動画を撮るとしたら星空タイムラプスかなあ)。

動画解像度/フレームレートは最大で 4K / 120 fps まで行けます。

ブレ補正は Rocksteady 3。そして個人的にはこれが注目,画角が最大155° でアクションカム最大だそうです(フルサイズ換算の焦点距離は何 mmになるのかな?*1)。これもブレ補正を適用すると,補正強度に応じてクロップされますが,それでもかなり広いですね。

DJI OSMO Action4

DJI OSMO Action4

カメラ本体の重さは145 g。GoPro Hero11 と GoPro mini の間くらいの重さですね。液晶がついてこの軽さならGoodかもしれません(…というのはちょっと読みが浅かったんですが。←詳しくはあとで)。

*1 GoProが画角 150° で12 mm相当ということなので,11 mmくらいかな?

気になるところを表にしてみます

ということですが,特に気になるところを表にしてみました。

  GoPro Hero11 GoPro Hero11 mini Insta360 Go3 DJI OSMO Action4
センサーサイズ 1/1.9 in 1/1.9 in ? 1/1.3 in
最大解像度/フレームレート 5.3K / 60 fps
4K / 120 fps
5.3K / 60 fps
4K / 120 fps
2.7K /30p
1440p / 50 fps
4K / 120 fps
ブレ補正 Hyper Smooth 5 Hyper Smooth 5 FlowState Rock Steady 3
最大画角
(FF換算)
150°
12 mm
150°
12 mm
11.24 mm 155°
11 mm ?
サイズ / mm 71.8 x 50.8 x 33.6 52.4 x 51.2 x 38 Go3 25.6 x 54.4 x 23.2
AP 63.5 x 47.5 x 29.5
70.5 x 44.2 x 32.8
重さ 154 g 133 g カメラ 35.5 g
AP 96.3 g
145 g
最長撮影時間 カメラのみ 45分
with AP 170分
160分
バッテリー 交換可
1720 nAh
内蔵
1500 mAh

内蔵
Go3 310 mAh
AP 1270 mAh

交換可
1770 mAh
静止画 最大 2.7 MP 最大 6.5 MP 10 MP
価格 62,800 46,800 60,500 (64 GB版) 58,300


いろいろとややこしいですが,Insta360 Go3 をカメラ単体で使ったときの軽さ・小ささが際立っていますね。その分カメラ単体では録画時間が短くなるようですが。

画角の広さはDJI OSMO がいいですね。山(岩稜帯など)で迫力のある映像が撮れそうです。

広い画角を活かして,岩稜帯などで動画を撮りたい!

広い画角を活かして,岩稜帯などで動画を撮りたい!

画質は,センサーが大きい分 DJI OSMO がきれいなのかな?動画の画質にどこまでこだわるかにもよりますが。

カッコいいのは何といっても GoPro です(笑…でも大事ですよ)。ただ,いくつかのサイトを見ると,GoProは熱停止などが起こりやすく不安定という報告も目にします。あと GoPro のアプリ (Quick) はサブスク制で,毎年お金がかかるのがちょっと…。

こんな理由で DJI に決めました

これらの点をあれやこれやと考えた結果,画角が広いことセンサーが大きいこと値段が安いことアプリが無料なこと安定性が高い(らしい)ことなどを考えて,DJI OSMO Action4 に決めました。

公式サイトで「Standard コンボ」を選び,2年間の DJI ケアとmicro SDカードが付いたプランで購入です。

注文後2日で届きました。早いですね。

こんなふうに届きました

アクションカムを買うのは初めてだったので,どんなふうに届くのか興味津々だったんですが,こんな小さな箱に全てが詰まった状態で到着です。おーすごい。

こんな小さな箱で届きました

こんな小さな箱で届きました

他にDJIケアのシリアル番号などが書かれたカードとマイクロSDカードが1枚ずつ。

この小さな箱から,こんなに出てきました。

箱を開けるとこれだけ出てきました

箱を開けるとこれだけ出てきました

カメラ本体とバッテリー,ハウジングケース,マウントフィンガー,曲面粘着ベース,マウント固定ねじ,USB-Cケーブル。

レンズキャップは付いてないんですね。

あとレンズのフィルター枠みたいなものとブルーのシール?は何に使うのかよくわからない(汗)。

カメラ本体の重さは,メーカー公称値とほぼ同じ144 g。

カメラ本体は144 g

カメラ本体は144 g

これにマウントフィンガーが付きます。マウントフィンガーはマグネットで着脱できる優れもの。ワンタッチで着脱できて便利です。

マウントフィンガーを付けると160 g

マウントフィンガーを付けると160 g

ところでマウントをつけた状態の重さは160 g。GoPro Hero11 (155 g) よりも軽いと思っていましたが,GoProはマウントフィンガーが一体になっているので,DJIが特に軽いということはないですかね。

ちなみに手元にある iPhone 11の重さは,実測で 203 g。アクションカムはスマホよりも一回り軽いということですね。

マウントフィンガーを付けたカメラを曲面粘着ベースにねじ止めするとこんな形。登山の時は,これをヘルメットに取り付けて撮影することになります。

DJI OSMO Action4 を曲面ベースに取り付けたところ

DJI OSMO Action4 を曲面ベースに取り付けたところ

ハウジングケースを使うと,カメラを縦にしてマウントすることができます。これもマグネットマウントのおかげで,ワンタッチで縦・横を切り替えられて便利です。

縦長の動画を撮るときはハウジングを使ってマウントします

縦長の動画を撮るときはハウジングを使ってマウントします

登山用ヘルメットに取り付けてみます

それでは登山用のヘルメットに取り付けてみましょう。

粘着曲面ベースの保護シートを剥がして,ヘルメットにぎゅーっと押し付けます。30分くらい放置すれば曲面ベースの貼り付け完了。

曲面粘着ベースをヘルメットに貼り付け

曲面粘着ベースをヘルメットに貼り付けました

この粘着ベースは,ドライヤーなどで温めると取り外すこともできるようです。

こうしてつけた局面ベースに,マウントフィンガーを付けたカメラをねじ止めします。これでカメラの取り付け完了です。

ヘルメットに取り付けました

登山用ヘルメットに取り付けました

なお「曲面ベース」は前後方向にはRがついてるんですが左右方向には真っ直ぐなので,ベースとヘルメットの間に少しすき間が空いています。

曲面ベースのサイドにわずかなすき間がある

粘着ベースは今のところくっついていますが…

ちょっと不安を感じますね。でも何度か使ってみたところでは問題なくくっついているので,しばらくこれで行ってみようと思います。

ところでカメラをヘルメットの上に乗せて動くと,百数十gとはいえけっこう重さを感じますね。

 

テスト撮影してみます

さっそく近所の公園に行って,テスト撮影してみます。

撮影モードの設定はタッチスクリーンで行います。操作は直感的で,直ぐに慣れます。

ブレ補正off,RockSteady,RockSteady+,Horizon Balancing,Horizon Steady の5段階のブレ補正をかけると,動画がどのように変化するかをご覧ください。

自転車を漕ぐ場面と公園内のアップダウンを歩く場面が収録されています。

ブレ補正 off

はじめにブレ補正offだとこんな感じ。自転車を漕いでいる道は割と滑らかなところですが,やはりブレを拾いますね。でも画角は一番広いです。

ブレ補正 RockSteady

RockSteadyをonにするとブレが感じられなくなり,かなり滑らかになります。歩いているところでは上下の振動が少し残っていますが,まあこんなもんでしょうかね(わざと "元気に" 歩いています)。

ブレ補正を効かせながら,広い画角で撮影したい時は,このモードを使うことになりますかね。

ブレ補正 RockSteady+

より強力なブレ補正,RockSteady+を使うと,さらに滑らかになります。その一方で画角はかなり狭くなります。

ブレ補正 Horinzon Balancing

水平が45°まで維持される Horizon Balancing をonにすると,画面の水平が維持され (傾きが45°まで),安定した画面になります。

水平維持機能を使うと,見た目の印象がかなり変わります。静止画でもそうですが,やっぱり水平がきちんととれていると気持ちがいいですね。

ブレ補正 Horizon Steady

最も強力なブレ補正である Horizon Steady を使った場合も画面の安定感はほぼ同じ。

この機能はカメラが360°回転しても画面が水平に維持されるというものですが,登山でこれが必要になることはまずないかな。…というか,登山で自分が360°回転するシチュエーションってのはエラいこっちゃ!

Horizon Steady は画角が最も狭くなるので,登山の際にはデジタルズームみたいな感覚で使えばいいかと思います。

ブレ補正の種類と画角の関係

どのブレ補正を使うかによって画角がどう変化するのか,あらためて整理しておきましょう。

動画を画面キャプチャーした画像で比較してみます。最初の「off」から最後の「Horizon Steady」にいくにつれて,ブレ補正が強力にかかるようになります。

比較のために,iPhone 11 の動画画面も並べてみます。

 ブレ補正 off

ブレ補正 off

 RockSteady

RockSteady

 RockSteady+

RockSteady+

 Hrizon Balancing

Horizontal Balancing

 Horizon Steady

Horizontal Steady

 比較1:iPhone 11 超広角 (0.5x)

iPhone 11 超広角

 比較2: iPhone 11 広角 (1.0x)

iPhone 11 広角


これを見てわかるように,画角は

ブレ補正 off > Rock Steady >> RockSteady+ ≒ Horizon Balancing > Horizon Steady


という感じですかね。RockSteady と RockSteady+ の間で大きく変わるようです。

また RockSteady+ および Horizon Balancing が iPhone の 超広角(0.5x)と同じくらいの画角です。一番画角が狭くなるHorizon Steady でも,iPhone の広角(1.0x)より広いですね。

登山では多くの場合,それほど激しく速い動きがあるわけではないので(激しく速い動きになるシチュエーションて…エラいこっちゃ!),広い画角で撮りたい時は RockSteady,今まで iPhone で撮っていた動画程度の広さで撮りたい場合は Horizon Balancing,遠くの山を大きめに写したい場合は Horizon Steady で撮ればいいかな。

早く登山で使ってみたいです

というわけで,基本的な機能だけチェックしました。早く山に行って使ってみたいです。他にはスキーでも使ってみたいかな。

鳥海山には間に合いませんでした

本当は今月はじめの鳥海山に持って行ければよかったんですが,Action4 の発売が出発に間に合わなかった…。

 

ここに書いた以外では,Log撮影による色調整やタイムラプス撮影など,いろんな機能があります。そのあたりはおいおい調べて,機会があればまた書こうと思います。

それからアクションカムにはいろんなアクセサリもあるので,少しずつ揃えないとな…(今のままでは三脚に載せることもできません)。

Action4 を三脚に乗せるには,こんなアダプタ↓が必要(GoPro用のものが使えます)

(追記)山で使ってみました

その後,山で使ってみました。「岩稜帯」(穂高の大キレット)で撮った動画はこちらです ↓


またこちらは,涸沢岳で撮った朝の穂高連峰です。1/1.3 インチセンサーの画質の良さに驚いています。


バッテリーライフや山に持っていくべきアクセサリーなど,今後いろいろと検討したいと思います。

ひとりごと…

アクションカムは,今回比較検討した米中の3社(GoPro, DJI, Insta360)が事実上のトップ3ですよね。他の追随を許さない状態です。でも本当は国内カメラメーカーにも,この方面の製品を頑張って開発して欲しいんですよね…。

Nikon の KeyMission,Sony の RX0。どちらも開発がストップしてしまいました。

国内メーカーが作ると高価になってしまうだろうから,どうしても荒っぽい使い方になるアクションカムとは相性が悪いのかな。

 

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