前記事「釧路湿原と摩周湖に行ってきました(1日目)–– 釧路市丹頂鶴自然公園,摩周湖,サルルン展望台」の続きです。
釧路2日目です。この日は細岡展望台で湿原の風景を心ゆくまで眺めたあと,塘路まで行ってアレキナイ川のカヌーツアーを体験する予定です。
釧路湿原細岡展望台
細岡展望台へ
この日最初に向かうのは「細岡展望台」。「釧路湿原」と聞いて多くの人がイメージするのは,ここから見た風景かと思います。
展望台の駐車場から,森の中の遊歩道を歩いていきます。両側に森にはまだ葉っぱが出ていません。ここ道東では,まだ春は遠いようです。
茫洋たる風景が広がります
遊歩道を20分ほど歩くと,一気に目の前が開け,こんな風景が展開します!
茫洋としていて,うまく写真を撮れなかったんですが(まだまだ修行が必要です),とにかく広い!
見渡す限り,視界に人工物が一切ない風景。ここには,原始の湿原の姿が広がっています。
釧路は霧がかかりやすいところです。この日も,湿原をうっすらとモヤが包み込んでいます。空気が澄んだ日なら,雌阿寒岳・雄阿寒岳まで臨めるようですが。
湿原を流れるのは釧路川。その蛇行部分をアップにしてみましょうか。悠久の流れ,悠久の時。
湿原の中は生き物たちの楽園になっていることでしょう(このことは,このあとのカヌーツアーで実感することになります)。
なお展望台からは湿原が西方向に広がっているので,ここは夕陽の絶景ポイントだとのことです(本当は前日の夕暮れ時に来たかったんですが,摩周湖に行ったら時間的に厳しかったんですよね…)。
達古武湖の東岸を歩く
細岡展望台で湿原の眺めを堪能しました。次はカヌーツアーの予定ですが,少し時間があります。
そうですねえ,細岡展望台とカヌーに乗る塘路の間に達古武湖(たっこぶこ)があります。その東岸に遊歩道があるので行ってみましょうか。
野生のタンチョウに遭遇!
細岡展望台へは達古武湖の西岸を通って行ったので,湖をぐるっと回り込んでいきます。車を走らせていると…目の前,道路の真ん中にタンチョウが!
後ろに続く車もいなかったので,その場で止まってじっと待っていたら,タンチョウはのんびりと歩いて道路脇に。
すると,つがいの鳥なのか,もう一羽がそこに飛んできました!
とっさのことだったので,カメラに望遠レンズをつける間もなく,標準ズームレンズを使っての撮影です。それも車の窓を通して。
それでもこんなに近くで野生のタンチョウを見ることができて,感激しました!
実はこれまでも「道路の脇にタンチョウがいた!」と息子が言っていたんですが,こんなに近くに来るとは。
いやあ,釧路はいいぞ!
遊歩道でエゾリス,エゾシカにも遭遇
達古武湖の東岸にオートキャンプ場があります。でもキャンプしている人は誰もいません。まだ寒いからね。
ここから「夢が丘展望台」まで遊歩道が続いているので歩いてみましょう。
森の中に続く木道を登っていきます。すると目の前の木に何やら動くものが。
エゾリスです!何か木の実を食べている様子。かわいい!
ここで超望遠レンズを車に置いてきたことを後悔 (^ ^;) 広い風景を撮ることが頭にあったから,広角レンズと標準ズームしか持ってきてないんですよね。
もう少し歩くと,今度はエゾシカの群れが登場。本当にここは野生動物が豊かですな。
道の両側にはヤチボウズ
さて,木道の両側にはロングヘアーの頭がモコモコと生えています。これは湿原の主,ヤチボウズ。湿原に生えるカヤ類が冬の凍結で根っこから持ち上がり,その周りを雪解け水がえぐることが繰り返されてできたものです。
はじめて見るとなんじゃこりゃぁ?ってなりますが,だんだん可愛らしく見えてくるから不思議です。
さて,そろそろカヌーに乗る時間。車に戻って待ち合わせの塘路駅に向かいます。
アレキナイ川カヌーツアー
カナディアンカヌーに乗って,アレキナイ川へ
塘路駅でカヌーツアーのインストラクターさんと合流します。そして塘路湖畔へ移動。
塘路湖は湿原に広がる湖の一つで,深さが最大で70 cm程度しかないそうです。湖の沖合は氷結していますが,今年は氷が溶けるのが早いとのこと。
ここからカナディアンカヌーを漕いでアレキナイ川へ入っていき,釧路川との合流地点を往復してくるのがミッションです。
カヌーの先頭に息子,真ん中に僕,そして後ろにインストラクターさんで乗り込みます。いざ,3月の釧路湿原インサイドへ!
カヌーで進む湿原はとても静か。人工的な音は全くなく,パドルで水をかく「チャプチャプ」という音だけが響きます。
両岸には手付かずの景色が流れていきます。
釧路湿原には,こんな風景がずーっと広がっているんですねえ。その広さは,東京の山手線がすっぽり余裕で入るくらいなんだとか。
湿原は野生動物の楽園
カヌーを漕いでいると,両岸にいろんな動物がやってきます。
観察できたのはオジロワシ,オオワシ,キタキツネ,シマエナガ,アメリカミンク,そしてエゾシカ。まさに野生動物の楽園!
ここでも望遠レンズを用意していなかったので,↑のオオワシ以外には,あまり写真は撮れなかったんですが(証拠写真程度…)。
そんなわけで,こんな教訓を得ました。
教訓
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釧路湿原を旅する時には,カメラ2台体制にして,片方には「広大な風景を撮るための広角または標準ズームレンズ」,もう片方には野生動物に出会った時に活躍する超望遠レンズ」を付けておくのがよさそうです。
札幌へ向かいます
塘路で一休みしたらまた車を走らせ,釧路駅へ。名残惜しいけど,釧路をあとにします。お弁当を買って「特急おおぞら8号」に乗り,札幌に向かいます。
車窓から釧路・白糠の海岸を眺めたりしていたのですが,日勝峠を超えるあたりから眠ってしまいました。
釧路〜札幌間は4時間半かかります。午後はまるまる移動に費やす感じ。遠いな。
おわりに
こうして2日間の釧路湿原・摩周湖の旅は終わりました。堪能したような,まだまだいろんなところを回りたいような…いやいや,また行きたい!(笑)
原始の香りがする世界を味わうことができて感激でした。
また釧路に滞在した2日間で,さまざまな動物に出会うことができました。ただ一つ,ヒグマには会いませんでした。よかったー(笑)。
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