福島で桜めぐりをした話の続きです。
矢祭町に行って戸津辺の桜を見たあと,中通りに戻って須賀川市,白河市の桜を見てきました。
戸津辺の桜を見てきた話はこちら↓
須賀川の横田陣屋御殿桜,護真寺の桜,そして白河の乙姫桜です。いずれも味わい深く,また存在感のある桜でした。
須賀川市・横田陣屋御殿桜
須賀川市街地から,旧長沼町の横田地区へ向かいます。見えてきたのが青空のもと咲き誇る,満開のしだれ桜!
横田陣屋御殿桜はこの辺りでは最初に咲く桜で,樹齢約300年。
この桜については,こんな謂れがあるようです。
江戸時代にこの地を所領していた、溝口氏の邸宅内に植えられていたため「御殿桜」と呼ばれています
見事な咲きっぷりです。樹勢がいいですね。
桜の周りには畑が広がっています。見る角度を変えると,「桜のUFO」みたいです。
ところで桜の向こうに見えている家屋は,一般の民家なのでしょうか?何となく雰囲気のある家に見えますが,これは溝口氏の御殿の流れを継いだもの…というわけではないですよね?
桜の右側からみると,わっさー!と枝垂れた桜が,御殿を飲み込んでいるようにさえ見ます。すごっ!
須賀川市・護真寺の桜
横田陣屋御殿桜から歩いて5分のところに護真寺があります。このお寺の桜も見事で,県の天然記念物に指定されているとのことです。
樹齢450年のエドヒガン枝垂れ。斜めって立っている姿が面白いです。
観応2年(1351年)に本禅等択禅師によって護真寺が開山された時に植えられたと伝えられています。古くからこの桜が咲き出してから農家が播種作業に入ったことから「種まき桜」とも呼ばれています
境内では,仏様も桜を眺めながらリラックスしている様子。
青空と桜と仏様と鐘撞堂。春っぽい風景だと思います。あはれ花びら流れ,甍のうへ。
白河市・乙姫桜
続いて須賀川から南へ,白河市へ向かいます。お目当ては妙関寺の乙姫桜。
妙関寺に着いたのは夕暮れ時でした。乙姫桜はまだ三分咲きくらいでしょうか。木のてっぺんの方の開花は,これからのようです。
この桜は濃いピンク色の花をつけるしだれ桜です。樹齢400年。「乙姫桜」の名前は,この花の色に由来しているようです。
花は濃いピンク色で、白河地方には比類のない濃艶な桜のため「乙姫桜」と呼ばれており、住職が仙台藩主伊達政宗から譲り受けたものと伝えられています
でも改めて眺めると,赤く塗られた妙関寺の門が竜宮城の入り口のようにも見え,この桜が乙姫様のいる竜宮城を守っているように思えてきます。
赤い門としだれ桜。なんとも優しい雰囲気でした。
おわりに
福島県中通りの南部,須賀川〜白河。この辺りには,他にも見ごたえのある桜がたくさんあります。福島の桜めぐりは楽しく,来年もまた来ようと思うのでした。
福島県は起伏に富んでいるので,標高によって桜の開花時期は様々です。南の方から咲くわけではないんですね。実際この日も,白河の乙姫桜は須賀川の御殿桜や護真寺の桜に比べて開花が進んでいませんでしたし。
桜を巡りながら,県内の地形にも詳しくなるのが面白いです。
おまけ:須賀川市はM78星雲・ウルトラの国と姉妹都市です
今まで知らなかったのですが,須賀川市はM78星雲・ウルトラの国と姉妹都市なんだそうです。「300万光年をつなぐ姉妹都市」ってマジか。
どういうこと?と思ったら,須賀川はウルトラマンの生みの親,円谷英二氏の出身地なんだそうです。なるほど!
市内にはウルトラマンのキャラクターがいっぱいいました。ウルトラマンに見守られて暮らせるなら安心ですね。
福島の桜の話,もう少し続きます。しゅわっち!
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