福島は桜がとてもきれいなところ。毎年春になると,県内の一本桜を見に行くのを楽しみにしています。
今年は桜の開花がとても早く,うまくタイミングが合うかな?とハラハラしていましたが,県内でも開花が遅めの桜(標高が高いところにある桜)を中心に見て回ることができました。
今回は県中央部,二本松市の桜を見てきた話です。
合戦場のしだれ桜
「合戦場」を訪ねます
以前から行ってみたかった合戦場のしだれ桜。この桜は「福島桜番付」で,長年「大関」に選ばれています。
写真を見ると圧倒的な花付きで,樹勢が盛んな木なんだろうなという印象。
「合戦場」に着くと,周りにも桜や菜の花が咲き乱れていて,とてもきれい。「一本桜」とはいっても,「番付」が高い桜だと,その周りにもたくさんの花が咲き乱れているところが多く,とてもいい雰囲気です。
また,ここ合戦場から約 1 km離れたところには「道の駅・さくらの郷」があって,その間に遊歩道が続いています。その遊歩道も桜のトンネル。ウキウキで歩くことができます。
しだれ桜とご対面
さて,「合戦場のしだれ桜」は,この遊歩道から斜面を下りたところにあります。行ってみましょう。
お,あれかな。…あれ?思ったよりも花付きが良くないような。
調べてみると,この桜は数年前から害虫の被害に遭って,樹勢がおとろえているとのこと。現在は治療中で,回復までにはあと何年かかかりそうだとのことです。
合戦場の桜,がんばって!
それでもできるだけ桜の迫力が出そうなアングルを探して一枚。うん,療養中とはいえ,さすがの存在感です!
歴史のロマンあふれる合戦場
ところで「合戦場」というロマンあふれる地名ですが,こんな謂れがあるようです。
1040年頃の平安時代(975年前)朝廷の命で奥州征伐に来た,源義家(八幡太郎義家)と蝦夷地豪族の阿波貞任,時任が旧三春,川俣,伊達街道のこの地で戦った場所と伝えられrている。
そんな場所に長い間咲き続けるしだれ桜。いいぞー!
存在感あふれるしだれ桜と花に囲まれたとても良い雰囲気,そして歴史のロマン。ここはとてもおすすめの場所です!
中島の地蔵桜
夜の中島の地蔵桜へ
お次は中島の地蔵桜。福島桜番付の「関脇」に選ばれています。
この桜に着いたのは,夜になってからのことでした。桜はすでにライトアップされています。
地蔵桜…なるほど,桜の根元には「延命地蔵」が祀られています。宵闇に浮かび上がる桜とお地蔵さんは雰囲気満点。
福島の桜の銘木には,根元に野仏やお地蔵さんが祀られているものが多いですね。古くから,人々の心の拠り所になってきたのでしょうか。
田んぼに映る地蔵桜
桜の木の前には田んぼが広がっています。ちょうど水が貼られた田んぼにライトアップされた桜が映り,極楽のような光景です!(極楽に行ったことはないけど)。
この桜は樹齢150年,地元の協力が進んで,こうして整備がなされているようです。
縦構図でも一枚撮ってみます。本当にいい雰囲気。
あたりに響くのは,田んぼのカエルの合唱。ゲコゲコゲコゲコ♪ これも春の田園の光景ですね。
新殿神社の岩桜
合戦場のしだれ桜から約1kmのところに「道の駅・さくらの郷」があります。「新殿神社の岩桜」は,道の駅のすぐとなりです。
鳥居をくぐって石段を上ると,御神体の大岩があり,そこに4本の石割り桜が生えています(つまりこの岩桜は数本の木が集まったもののようです)。
石割桜…エネルギーをもらえそうですね。
新殿神社の桜,夜にも訪ねてみました。ライトアップされた姿には,昼間とは違った美しさがあります。鳥居に下がったしめ縄が厳かな雰囲気を醸し出していました。
福田寺の糸桜
新殿神社の岩桜からさらに歩いて2,3分のところにあるのが福田寺の糸桜。
それほど巨木ではありませんが,立ち姿が美しい。
糸桜はライトアップもされています。夜に撮った幹のアップを一枚。おりしも降りはじめた雨で。レンズについた水滴がフレアになりました。
力強い桜の幹と枝垂れた枝が,長い年月を感じさせます。
雨が激しくなってきました。夜の合戦場にも行こうかと思いましたが,これで撤収です。
おわりに
二本松市には桜の銘木がたくさんあります。他にも訪ねてみたい桜がいっぱい。
来年の春もまた,桜めぐりがしたいです。今から楽しみ…って気が早いな(笑)。
次の記事では郡山市,本宮市の桜をめぐった話を書きます。
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