自作赤道儀ネタです。ほぼ需要はないと思うけど(笑)。
ポータブル赤道儀を自作してから数年が経ちました。一応完成したあとも,不具合をなくすための改良を細々と続けてきました。
今回は極軸と駆動用のウォームホイールを,空回りしないようにネジ止めした話です。
赤道儀の自作記事はこちら↓
極軸が空回りするようになってしまった…
完成後,改良を加えてきた自作ポタ赤「ふくろう号」。問題なく動いていたんですが,使っているうちに新たな問題が発生してしまいました。
駆動用のウォームホーイールと極軸の間が空回りするようになってしまいまして。
ふくろう号の極軸は8 mmφの真鍮丸棒,ウォームホイールの穴も8 mmφです。結構キツキツで,ハンマーで叩き込まないと極軸が入らないくらいだったんですよ。
それで,今まではそのままジャムフィットで特に両者の間を固定するような工作はしていなかったんですけどね。
重ためのレンズをつけたカメラを載せたりしているうちに,ここが空回りするようになってきたんです。
…なんとかしないとダメだな。
ウォームホイールにタップを切って,極軸をねじ止めします
こんな方針で工作します
空回りを防ぐために,ウォームホイールにネジを切って,極軸をボルトで止めることにします。こんな感じ↓
赤道儀を開けて,極軸を取り出します
ウォームホイールに工作するために,久しぶりに赤道儀を開けます。
まず「雲台ステージ」を外して…
次に9本のビスをゆるめて上蓋を外すと,内部があらわになります。
本体軸受から極軸を外しました。駆動用のウォームホイールが付いています。他にシャフトカラーなども。
極軸にタップを立ててネジ穴を切ります
これが極軸です。ウォームホイールにタップを立てるための下穴を開けて…と思ってたんですが,最初に赤道儀を作った時にすでに開けていました。
最初からここをネジで止める予定だったけど,ジャムフィットで割としっかりとまったので「これでいいや」とここで工作を止めてたんですね。すっかり忘れててたよー(笑)。
というわけで,あとはタップを立てるだけです。
…とは言っても,ウォームホイールの中でタップが折れると大変!機械油をさして,慎重にネジ切りを進めます。
極軸を小ネジで固定して,本体に装着
幸いタップを折ることなく,無事にネジ切りが終わりました。再び極軸を叩き込んだあと,小ネジをねじ込んで,六角レンチで締め上げます。
これで極軸の空回りはなくなるはず。
ネジを閉め終わった極軸がコレ。赤道儀の心臓部とも言える部品ですね。
さらに極軸の「高さ」を決めるためのシャフトカラーもつけて…
工作の終わった極軸を,本体の軸受に装着します。
ついでにギアの噛み合わせ部分に,グリースを塗っておきましょうかね。
上蓋を閉じたら赤道儀の復活です!
ここまできたら,あとは赤道儀を元通りに組み立てていきます。
上蓋に固定された軸受に極軸を通しながら赤道儀を閉じます。上蓋固定用のビスを締めて…
ここはビスの効き具合を確認しながら締めたいので,電動ドライバは使わずに手締めします。上蓋は極軸の軸受を兼ねているのでね。
最後に雲台ステージを取り付けて,赤道儀の復活です!
動作チェック,ちゃんと動くことを確認しました
今回の作業は極時の空回りを止めただけなので特に問題は出ないはずですが,一応動作をチェックしておきましょうかね。
コントローラを接続して,1時間ほど回してみます。
1時間でちゃんと15° 回ることを確認しました。うん,問題ないですね!
次の新月期を待ちます
本当は11月の新月期に,星撮りに出かけたいと思っていたんですけどね。僕の休みと新月期と天気がうまく合いませんでした。
次の新月期は12月の中旬。天気が良くて都合がついたら,空の暗いところに出かけたいと思います。
うまくいけばふたご座流星群の極大に当たるかもしれませんね。楽しみです。
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